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【ロイヤルホスト冷凍食品】のおいしさの秘密とは?工場潜入から見えたそのこだわりをレポート!

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ゆうゆう編集部

取材したのは「ロイヤルホスト デリ」を製造するロイヤルの東京セントラルキッチン。ここで作られているスープ・カレーの工程を見学します。具材のカットから調理、充填、冷凍まで、すべてにおいしさと品質へのこだわりがありました。

お話を伺ったのは
CK統括料理長 倉持敏一さん(右)
開発課課長 高橋信弘さん(左)

船橋市にあるロイヤル株式会社 東京食品工場。1Fの東京セントラルキッチンでは、ソース、カレー、スープ類など約170品目を一括大量生産し冷凍加工を行う。別フロアではケーキ、パン、ドレッシングなどを製造。

家庭での加熱を先読みして製造を徹底管理

ロイヤルの東京セントラルキッチンでは、調理から冷凍までを一括して行い各店舗へ届けています。その後、店舗でシェフがひと手間を加えて提供するシステムで、今でこそ各社が取り入れる方式ですが、ロイヤルホストはいち早く採用。1970年の大阪万博出店時にもこのシステムを導入したそう。経験を積んだ料理長が常駐し、開発、製造、味の確認を行うのが強み。現在は店舗提供用の他、家庭用冷凍食品も製造しています。料理長の倉持さんに、家庭用冷凍食品がレストランの味を再現できる理由を聞きました。

「私たちは日々レシピを開発しています。手鍋と工場の大釜とでは火の通り方などが異なりますが、手鍋で試作した味を大鍋調理で再現するため、カットの大きさや煮込み時間などを調整しています。同じく家庭用冷凍食品も、湯煎やレンジでの加熱で、シェフの手が加わった店舗の味を再現できるよう繰り返し試作して製造方法を決めています」

家庭で加熱したときの出来上がりを見越して、店舗用食品とは異なる製造法で細かな工夫を重ねているとのこと。さらに品質検査室では、毎日製造された味を数値として確認し、完成した冷凍品は翌日一つ抜き出して加熱。料理長自ら試食して味を確かめているそう。

工場では約80人が製造に携わり、機械では判別できない具材の大きさや色、状態の確認や計量などを手作業で行っています。それらのこだわりにより、入荷時期や場所によって材料の状態が異なっても、完成品の品質や味が安定するのです。

調理がすんだ製品は、味の維持のために時間をおかずパウチに充填されます。その後、微生物汚染防止のためパックボイル機械により再加熱。ニューイングランドクラムチャウダーの場合、加熱しすぎると品質に影響するため、85度で8分10秒ほど。このようにメニューによって温度や加熱などの時間設定を変えるのも、作りたての味を損なわない秘訣となっています。

加熱後は品質を保つためにすぐに冷却し、冷凍工程へ。機械内部には約10メートルのレールがあり、ファンの風を当てながら製品を移動させるそう。開発課の高橋さんにこだわりを伺いました。

「温度は氷点下、風を利用し急速冷凍します。厚みのある肉などはマイナス35度の冷気をファンで製品にあてて通過させることで内部まで素早く凍らせます。品質保持のため、適切な凍結管理を行っています」

ニューイングランドクラムチャウダーの場合、マイナス35度、9分間。量や厚みのある製品、塩分濃度や糖度の違う製品は冷凍時間が異なるそう。製品の性質に応じて、温度や時間、ファンの風量を細かく設定。ここでも味と品質へのこだわりが徹底されています。

進化している技術はもちろんのこと、すべての工程に、味と品質を損なわないための工夫がありました。この夏、ラクをしたいとき、自宅で少し贅沢をしたいときに、熟練の料理長が手がけた冷凍食品を頼りにしてみてはいかがでしょう。

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