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【50代以降の住み替え】ファイナンシャルプランナー直伝!快適な老後の住まい選びと失敗しないポイント

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更新日

ゆうゆう編集部

子育てが終わり、家族構成やライフスタイルが変化した今こそ、住まいを見直す絶好の機会。リフォームや住み替えをするなら、住まいに使える予算のメドは? どこにいくらかかる? お金のプロに“ホントのところ”を聞きました。

お話を伺ったのは
ファイナンシャルプランナー
社会保険労務士
井戸美枝さん

いど・みえ●井戸美枝事務所代表。ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士、産業カウンセラーとして相談、講演、執筆活動などを行う。
経済エッセイストとしても活躍中。
9月26日に新著『ひとりで自分資産はつくれる 52歳からお金を貯める・増やす』(主婦の友社)を発売予定。他、著書多数。

住み替え

立地や築年数、広さによっては、住み替えたほうが安全で快適な場合も。ご自身も60代で住み替えを行った井戸さんがポイントを解説!

二度の住み替えで自分に合う今の住まいに

実はこれまで二度の住み替えを経験した井戸さん。一度目は結婚以来36年間暮らした一軒家から賃貸マンションへ。

「これが失敗でした。引っ越し先は利便性も治安もよく、海を見下ろす好立地。家を売却して得たお金と家賃を計算して、『死ぬまでここにいられたらいいな』と思って暮らし始めたんです。でも、水が合わなかったり風通しが悪かったりして体調を崩してしまい……。結局、半年くらいでまた引っ越しをしました」

二度目の住み替え先に選んだのは築3年の分譲マンション。

「角部屋で全部の部屋に窓があるので風通しがよく、体調も回復しました。一度失敗してしまったけれど、やってみなければわからなかったこと。だからこそ満足できる今の住まいを見つけることができたと思います」

住み替えるに当たって大変だったのは、広い家に長年放置していた家具やモノの処分。

「嫁入り道具のタンスや鏡台……。着物、子どもたちの節句飾りなどは屋根裏に全部詰め込んだままだったんです。『タダでいいので持っていってください』と言ってもまったく引き取り手がなく、結局4トントラック4台分の家財を処分することになりました」

また、住み替え先には思わぬ落とし穴も。

「修繕積立金です。何年か経つと見直しが行われて、金額が上がる場合も。ジムがついていたりコンシェルジュがいたりするマンションは管理費・共益費が高くなりがち。購入価格以外の費用も絶対にチェックして!」

事前に検討すること

自宅を今後どうするか

売却、賃貸という選択肢があるが、「賃貸はおすすめしない」と井戸さん。「借り手がどんな人かわからないし、何か壊れたりした際は貸主負担で直すことに。そもそも借り手がいなければ賃料も入らない。スッパリ売却しましょう」

住み替え後の生活をイメージ

「憧れのエリアで暮らしたい」「こんな家に住みたい」など夢がふくらむが……。「理想だけで移住を決断するのは危険。住み替え後にどんな生活をしたいのかイメージし、情報を集めましょう。お試し期間を設けて数カ月住んでみるのもいいと思います」

介護が必要になったときにどうするのか

この先、長く暮らすことになるであろう住み替え先。万が一、介護が必要になったときのことも考えておきたい。「夫が先に亡くなり、自分ひとりになっても住み続けられるのか、老人ホームなどに再び住み替えるのか。介護施設の有無なども確認を」

家具やモノの処分をどうするか

コンパクトな家に住み替える場合は、家具やモノの処分に時間もお金もかかる。「最終的に有料老人ホームに入居するとすれば、標準的な部屋の広さは20㎡くらい。そこに収まるよう自分の持ち物を整理しておきましょう」

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