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【ガーデニングQ&A】何年か育てているシャコバサボテンの花数が年々減っています。正しい育て方は?

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園芸ガイド編集部

植物を育てていくうえで、わからないことや悩んでいることはありませんか? ここでは、読者の皆さんから寄せられたガーデニングにまつわる疑問や質問、お困りごとに、園芸研究家の山口まりさんが回答します。今回のテーマは「シャコバサボテン」です。

Q シャコバサボテンの花があまり咲かない

シャコバサボテンを一年中日当たりのよい場所に置き、大きく育っていますが、年々花数が減ってきて、あまり花が咲かなくなってきました。花後は花がらだけを摘み取っていますが、正しい育て方がわかりません。(富山県富山市 62才)

A 日照が12時間以下の短日条件がつぼみをつきやすくする。また、つぼみが大きくなる時期は、急に温度などの環境条件を変えないことが大切

ブラジル・リオデジャネイロ近郊の雲霧林の樹上や岩上に原生する、着生サボテンのシャコバサボテンとカニバサボテンが栽培されています。シャコバサボテンは11~12月に開花、カニバサボテンは1~3月に開花します。また、両種を交配したクリスマスカクタス(デンマークカクタス)もあり、12~1月に開花します。

管理方法

日当たりを好みます。春と秋は、直射日光の当たる屋外で管理し、真夏は強光で葉やけを起こしますので、風通しがよい明るい日陰で管理します。最低気温が10度を下回るようになったら室内に取り込み、冬季はガラス越しの日が当たる場所で、5 度以上を保ちます。
 
シャコバサボテンとクリスマスカクタスは、12時間以下の短日条件でつぼみをつけやすくなりますので、秋分の日以降は、夜間、照明が当たらないよう気をつけたり、段ボール箱などをかぶせ12時間以上暗くします。つぼみが大きくなっていく時期に、急に温度などの環境条件を変えるとつぼみを落としやすいので、室内に取り込んだあとはできるだけ管理場所を移動しないようにします。鉢の移動は、つぼみが3㎝以上になってからにしましょう。

植えかえ

長年、鉢で育てていると、根詰まりを起こし生育が衰えて開花が少なくなります。1~2年に一度、春にサボテン・多肉植物用土で植えかえます。

水やり

春~秋は鉢土の表面が乾いたらたっぷりと与えましょう。つぼみができる9 月下旬以降は、鉢土の表面が乾いてから1~2日おいて十分にあげてください。冬は乾かし気味に。5度程度のところで越冬させる場合は、水やりは不要です。

切り戻し(葉摘み)

4月に先端の2節をひねりとったり、長く伸びた茎を切ります。枝を増やし花数を増やすためと、株の姿や大きさを整える効果があります。切り取った葉は、挿し芽するとよいでしょう。

芽摘み

つぼみが作られる秋に先端の茎葉が未熟で成長を続けていると、つぼみができないので、先端の赤みを帯びた緑の部分を9 月中旬〜10月上旬に摘み取ります。貧弱な葉もつぼみをつけないので、同時に摘み取ります。

肥料

成長期の4~7月に草花用の緩効性化成肥料か、液肥を規定量施します。9月までには肥料分をきっておきます。

病害虫

ナメクジやヨトウムシ、ケムシが生育期に発生、カイガラムシは通年見られます。湿度の高い時期には、すす病や灰色かび病の発生も。

シャコバサボテンの栽培カレンダー 暖地(関東南部以西太平洋側)

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※この記事は『園芸ガイド』2025年秋号の記事を、WEB用に再編集したものです。

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