朝ドラ【風、薫る】第1週で気になる“意外な存在”とは?占い師(研ナオコ)の予言と伏線を読み解く
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田幸和歌子
朝ドラの父親像というものは、厳格だったり優しく見守る存在だったり、主人公の人生を波乱に導いたりと、時に作品の雰囲気を左右することもある存在だ。前作の主人公の父親・司之介(岡部たかし)は大借金で主人公一家の人生を大きく変えてしまったが、憎めない呑気さを保ったままなんだかんだ最後まで出演し、作品のムードメーカーであり続けたのとは対照的な、あっという間の退場である。
納戸の扉を開け、すでに冷たくなった父の手をここで握りながら、りんは再び「間違えた」と言う。「間違えた」という後悔としてとらえる気持ち、これがこの先のりんが生きる道を開く大きな動機となっていくのだろう。
占い師の存在にも注目していきたい
さて、もう一人の主人公・大家直美(上坂樹里)はといえば、東京にいた。身寄りもなく教会を転々としながら育ち、マッチ工場で働きながら一人で貧しい暮らしを送っている。コロリ前の穏やかな那須での暮らしぶりを見せてきたりんとは対照的な存在だ。教会での生活で身についた英語力をいかし、アメリカへ進出し自由を獲得しようという野心を秘めた性質が印象的である。
そんな直美を、少し違った角度から導くような存在となっているのが、本作の語りもつとめる占い師(研ナオコ)の存在だ。心から笑い合える人と出会うことになると言われるが、すさんだ気持ちのままの直美にはにわかに信じられない。
視聴者視点ではいずれそのような存在に出会うであろうことは分かっているわけだが、この二人の主人公がどう出会い、そして「心から」笑うことができるような存在になっていくのか、それがこの先の大きな見どころとなっていくのだろう。そういう意味でも、この先もさまざまな場面で関わることになりそうな占い師の存在にも注目していきたい。
「生きろ。お前はきっと、優しい風をおこせる」
りんへ伝えた信右衛門の最後の言葉が強く響く。人が「生きる」という意味、そしてその重みは、これからのりんの進む道として強く刻まれたはずだ。自らが生き、そして誰かを生かすためにおこすべき「優しい風」。りんはその言葉通りの風を吹かせることはできるだろうか。直美が心から笑える日はいつ訪れるだろうか。まずは二人のそれぞれの成長、そして運命となる出会いに期待したい。
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