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朝ドラ『風、薫る』生田絵梨花、視線を引きつける透明感と存在感はさすがだ

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田幸和歌子

朝ドラ『風、薫る』生田絵梨花、視線を引きつける透明感と存在感はさすがだ

「風、薫る」第22回より(C)NHK

1日の楽しみは、朝ドラから! 数々のドラマコラム執筆を手がけている、エンタメライター田幸和歌子さんに、NHK連続テレビ小説、通称朝ドラの楽しみ方を毎週、語っていただきます。近代看護界の先駆者となった2人の女性を主役とする物語。「風、薫る」のレビューで、より深く、朝ドラの世界へ!
※ネタバレにご注意ください

▼前回はコチラ▼

>>朝ドラ『風、薫る』序盤の山場!二人の選択はきっと「間違い」ではないはずだ——という希望が強く響いた

『虎に翼』のよねを想起させる

『明治のナイチンゲール 大関和物語』(田中ひかる・中央公論新社)を原案とし、激動の明治時代を駆け抜けた二人のナースを、見上愛・上坂樹里のダブル主人公として描くNHK連続テレビ小説『風、薫る』の第5週「集いし者たち」が放送された。

前週からの流れで、それぞれが「これまでこの国になかったトレインドナース、看護婦という職業を確立する第一歩」(梶原校長・養成所所長/伊勢志摩)を目指す道を選んだ、りん(見上愛)と直美(上坂樹里)は、一緒に「梅岡女学校 付属看護婦養成所」の第1期生としてその門をくぐった。

本作の縦軸は、前述の通り二人の主人公がナースとしての道を切り開いていくものである。サブタイトルの「集いし者たち」が示す通り、これまで別々の生い立ちを経てきた二人が同じ道に「集う」ことになったわけだ。

一人は元家老の家系の娘でありながら「また間違えた」を口ぐせのようにしながら結婚などに失敗し続けつつも誇りを胸に生き、もう一人は孤児として教会で育てられながら、いつか成り上がるという野心を胸に生きてきた。それぞれの生い立ちと成長を描きながら、運命に導かれるように将来への道を歩き始める。夢や希望を抱いて同じ学び舎で肩を並べ歩んでいく。

たとえば『虎に翼』(2024年前期)で女性初の弁護士を目指した大学法科の女子部の〝魔女5〟などが記憶に新しいところだが、こういう〝学び舎編〟とでもいうべきターンは、その後の主人公たちの人生にも大きく影響を与える存在であることが多く、ワクワク感をもたらしてくれる。これまた朝ドラのひとつの定番の流れだ。

朝ドラ『風、薫る』生田絵梨花、視線を引きつける透明感と存在感はさすがだ(画像2)

「風、薫る」第21回より(C)NHK

朝ドラ『風、薫る』生田絵梨花、視線を引きつける透明感と存在感はさすがだ(画像3)

「風、薫る」第23回より(C)NHK

「集いし者」は、当然二人の主人公だけではない。入学初日に同級生のひとりとして登場した、生田絵梨花演ずる多江が放つ、そこにいるだけで輝くキラキラとしたオーラのようなものは、さすがといえる。

多江の父は、かつての幕府の奥医師で、兄と弟も医師だという。それだけに医療に対する意識も高く、「私は日本の医療の向上に看護婦が欠かせまいと考え、こちらにきました」と言うなど、他の同級生たちとは違うというプライドの高さでマウントを取りにくる、ある種の敵役、特に全く違う立場でありながら常に強気で気を張る直美とは一触即発の雰囲気だ。

もちろん多江だけでなく、呉服屋の娘のしのぶ(木越明)やキリスト教信者である喜代(菊池亜希子)、青森出身でまだ20歳のトメ(原嶋凛)など、個性豊かな同級生たちが顔を揃える。目標は同じであるものの、プライド高めの人間が多いゆえか、仲良し集団というよりもギスギスした空気が漂う。

『虎に翼』でいえば、男子に負けじと学ぶ存在だったよね(土居志央梨)の誇り高さが、先日もスピンオフ作品が放送されるなど今なお印象的ではあるが、よねとぶつかりながらも友情を深めていくさまを思い起こさせてくれる。

「集いし者たち」は早々に嫌味を言ったりぶつかり合う中、比較的穏やかな性格のトメがバランサーとなるような存在だ。トメの郷里から届いた「アップル、りんごっつう果物」をみんなで齧りあい、どこか空気が和むのもまた微笑ましい。

朝ドラ『風、薫る』生田絵梨花、視線を引きつける透明感と存在感はさすがだ(画像4)

「風、薫る」第23回より(C)NHK

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