【保存版】エアプランツ「チランジア」の管理ポイント|水やり、光と温度、お手入れ、風通し、ソーキング【観葉植物】
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園芸ガイド編集部
鉢植えにはないエアリーな魅力満載で「エアプランツ」と呼ばれるチランジア。チランジアには、さまざまな種類があり、自生している場所も、砂漠地帯、熱帯雨林、高山地帯と多様です。それぞれの特徴を理解しながら育てるのは大変なことですが、ここでは難しく考えず、チランジア全般にわたって「できるだけ長く育てられる方法」をご紹介しましょう。
ほとんどのチランジアは「養生植物」です。養生植物とは、根から水分や養分を吸収しなくても、葉から吸収する水分と、そこに含まれる養分だけで生きていける植物のこと。根は、樹木や岩石にしがみついて固定するためのものです。
つまり、チランジアを育てるためには土は基本的に必要ありません。鉢植えのようなかたちで育てる場合でも、鉢に入れるのは石でも樹脂でもかまわないということです。お皿に並べておいても、ひもで結んでもぶら下げても育てられます。
土のいらないチランジアですが、元気に育てるためのお世話は必要です。面倒なことはありません。3つの条件を整えるだけです。
それは、「やわらかな光」「十分な水」「適度な風通しと気温」。それさえ気をつければ、枯れることなく長く楽しませてくれます。
お手入れ
根元まで枯れた葉は、そっとつまんで引っ張り、取り除いてしまいましょう。葉先だけがかさついて変色している場合は、その先端部だけをハサミでカットします。
風通し
チランジアにとっていちばん大切なのが、風通しです。かといって強風では乾燥しすぎます。水をやって12時間程度で表面が乾くくらいの空気の流れがあるのが理想的です。
室内で育てる場合、夏場には水やりをしたあと、窓をあけてチランジアに風が当たるようにしたいところ。いつまでも表面が濡れていると腐ってしまうこともあります。
窓があけられない場合は、扇風機やサーキュレーターで弱い風を当ててやるのもひとつの方法です。
ソーキング
洗面器などにためた水に、チランジアをつけておく水やりの方法を「ソーキング」といいます。
あまりにも乾燥が進んでチランジアが弱っているときに、この方法を試してみてください。日々の水やりで足りている場合は必要ありません。
ソーキングの時間の目安は6時間程度です。これも通常の水やりと同じ理由で、12時間以上つけっぱなしにしてはいけません。また、できるだけ室温の高いときに行うことも大切です。
光と温度
チランジアの多くは、森の中の樹木や岩石に着生して自生しているので、木漏れ日のようなやわらかい日光を好みます。直射日光を浴びて育つ品種もありますが、そういう場所は涼しい風が吹いているので、室内で育てる場合は、長時間、直射日光に当てないことが大切です。
特に夏は気温が高く無風状態になるので、遮光が必要になります。冬は直射日光が当たってもかまいませんが、できれば窓から1m離れた明るい場所がいいでしょう。
温度は10〜30度の範囲で管理を。30度を超えると弱ってしまうので、涼しい場所に移動させます。
10度以下でも耐えられますが、成長は休止するので、水やりは週1回程度に控えてください。一日の中の温度変化は、むしろ成長を促すので好ましいといえます。日中は暖かく、夜は気温が下がるような環境においてあげるとチランジアは喜びます。
肥料
基本的に肥料を与える必要はありません。
早く、大きく成長させたい場合は、春と秋にごく薄く希釈した液体肥料を、水やりの要領で、霧吹きで散布しましょう。
日光を十分に浴びて、株が大きく充実すると、花芽をつけるチランジアがたくさんあります。美しい鳥を思わせるようなビビッドな色彩の花が多いので、花を楽しみに、健やかに育ててください。開花前後に液肥を与えましょう。
水やり
「エアプランツ」という名称から、チランジアは水やりが必要ないと思い込みがちです。実は乾燥に強いということだけで、本来は水が好きな植物です。
毎日水やりをしてもよい品種もありますが、たいていの品種は、週2〜3回が目安です。植物全体がぬれて水がポタポタ滴り落ちるくらいたっぷり水をかけてください。
室内で周りがぬれてしまうときは、屋外や浴室などで水をかけてやるか、少しぐらいならぬれてもいい場所で、霧吹きをしてあげてください。
ただし、水やりをしてから12時間以上表面が乾かないようだと、チランジアは呼吸ができなくなって弱ってしまうので気をつけてください。
また、冬場はかけた水が冷えてチランジアにダメージを与えてしまうことがあります。気温が下がっていく夕方以降には水やりをせず、午前中に水やりをして日中に乾かすようにしましょう。
常に気温が10度を下回る環境の場合は、水やりの回数を週1回程度に減らしましょう。
長生きさせるために水やりはやさしく
絵本やアニメのおとぎ話に出てくる小さな生き物たちは、雨が降ってくると、丈夫な植物の葉っぱを傘にして雨をしのぎます。か弱い小さな生き物にとって、水滴は大きく重い危険なものです。小さな植物の可憐な葉っぱにとっても、同じです。
大きなジョウロで勢いよく水をかけると、細い茎が水圧で折れたり、葉に土がついて傷んだり、土が掘り返されたりと、植物には迷惑な事態に。小さな植物の水やりは、植物の根元にやさしく水やりができる、先の細いジョウロを用意しましょう。
注ぎ口が細いティーポットなども代用できます。葉水を必要とする植物に潤いを与えるためには欠かせないアイテムです。
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※この記事は『はじめよう!観葉生活』主婦の友社編(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。