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いらいら、モヤモヤしている人に。玉置妙憂さんの提案「あなたの人生を幸せな物語にできるのは、あなただけです」

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ゆうゆう編集部

ストレスを感じて、もう嫌になってしまうことがありますよね。ネガティヴなことを考えるとさらにネガティヴになってしまう……。そんなふうにならないように、日々を前向きに生きる達人にアドバイスをいただきましょう。看護師で僧侶の玉置妙憂さんにお話を伺いました。

玉置妙憂
たまおき・みょうゆう●看護師、僧侶、スピリチュアルケア師
1964年東京都生まれ。専修大学法学部卒業後、看護師、看護教員の免許を取得。夫の "自然死" という死にざまに立ち合い、開眼し出家。高野山真言宗 にて修行を積み、僧侶に。現在は看護師として勤務するかたわら、非営利一般社団法人大慈学苑代表として活動。著書に『死にゆく人の心に寄りそう』(光文社新書)など。

相談1
実の両親を介護するのはお互い遠慮がないのでストレスフル。 いっさい手伝おうとしない夫にも怒り!

専業主婦です。介護認定を受けたがらない父(89歳)と、要介護2〜3を行ったり来たりしている母(88歳)をワンオペ介護しています。日々、あれこれありますが頑張っています。 でも、実の親たちなので、私への遠慮のない物言いがきつく、ときどき「私は故障しない機械ではな〜い」と叫びたくなります。同い年の夫からは介護への協力がありません。一 切を私に押しつけて「あんたの親でしょう」と言います。その言葉にもまたいらいらムカムカしてしまいます。 (63 歳・埼玉県)

玉置妙憂さんの提案 「自利と利他」ならまず自利を優先。心のコップを満たそう

ご両親の介護がストレスだと書かれていますが、これはごく当たり前の感情です。赤ちゃんのお世話は笑顔でできるのに、高齢者だと憂うつになるという話はよく聞きますよ ね。それはどうしてかというと、エネルギーの問題なのです。

人間はエネルギーの塊で、生まれたての赤ちゃんが最も高エネルギーです。エネルギーは高いところから低いところに流れるので、赤ちゃんに触れるとエネルギーをもらって、ワクワク明るい気持ちになります。一方で、高齢者はエネルギーが減っているので、私たちは逆に吸い取ら れてしまう。それがストレスになり、近づきたくないと感じることも。ご主人が協力しないのも、自分のエネルギーを守っているからです。逆にご両親はあなたからエネルギーをもらおうと、あれこれ言ってきます。 全部エネルギーの問題。ですから「両親にいらいらする自分はダメな娘だ」とか「夫は思いやりがない」などと考える必要はありません。「電 子レンジに入れるとお弁当があたたまる」のと同じくらい当たり前のことが起きているのだ、と受け止めるのがいいと思います。

大事なことは、この流れを変えることです。お釈迦様は言いました。「自利をもって利他に励め」と。自利とは自分の利益、利他とは他人の利益です。介護は利他の最たるもの でしょう。でも利他に励む前に、自利、つまり自分のために働くことが大事だとお釈迦様は言っているのです。たとえば、自分ものどがカラカラなのに、死にそうな人に水をあげたとします。それで相手がお礼も言わなかったら、きっと悔しくて涙が出るでしょう。でもあなたが十分満たされていれば、「少しでもラクになったならよかった」と思えるかもしれません。相手の態度は関係なくなるのです。他人のコップを満たすためには、まず自分のコップを満たす。そうでなければ利他に励むことはできないのです。

そして人は、自利を満たしている人のまわりに集まってきます。エネ ルギーをもらえるからです。あなたのコップが満ちていれば、ご主人は今より協力的になると思いますし、どこからか別の手助けがあるかもしれません。きっといい方向に回っていきます。堂々と自分を優先させましょう。

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