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ワクワク上手な女優 中田喜子さんが語る【俳句の魅力】と【暮らしを楽しむ秘訣】

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ゆうゆう編集部

俳句は最後まで続けられる貴重な楽しみ

中田さんといえば、他にも玄人はだしのDIYの趣味が有名だが、裁縫も割烹着や自身のブラウスなどを縫ってしまうほどの腕前。何事も集中して取り組むタイプだという。

「いずれにも共通するのは、完成したときの達成感ですね。それを味わえば、皆さんいろんな楽しみに挑戦して続けられると思うんです。ワクワク感を減らしてしまう最大の敵は『面倒くさいな』と思うこと。一気に作ろうと思うとそうなってしまいがちなので、何日もかけて作っては、潔く昨日のアイデアを捨ててまた次へいく、を繰り返す。そうして完成したときの喜びは素晴らしいものだと思います。

暮らしの中にちょっとした知恵を取り入れることも大事ですよね。コロナ禍で家にこもらなければいけなかったとき、私は毎朝ハワイアンの音楽を流して、ハワイ風の朝食を作って『今、私はハワイにいるんだ』という雰囲気を自分で演出しました。それだけでも気持ちは晴れるんですよね。そういう自分を盛り立てる小さな知恵って、ワクワク感をつくってくれると思います」

日々の暮らしの中に楽しみを見つけることが上手な中田さんだが、なかでも俳句は生涯続けられるものとして大事にしていきたいという。

「長いものを書いたりするのは難しくなっても、俳句のような短詩型だったら、何歳になっても病床でも詠める。そういうものってなかなか他にはないでしょう。最後まで続けていけたら嬉しいなと思います」

 晴れやかにほほ笑む中田さんの表情は、こちらまで明るくしてくれる。

「そう、意識して笑うことも大事。『あ、今日誰とも話していないな』と思う日もありますよね。そんなときは鏡に向かって笑いかける。これだけでも、心はいきいきしますよ。ワクワクの種は身近なところにあるもの。上手に見つけていきたいですね」

中田さんのワクワクを見つけるちょっとしたヒント

●小さな知恵で日常を変えてみる
旅行に行けないのなら、行きたい場所の音楽を流してその土地風の食事をとって、行った気分になる。あるものを最大に生かせば日々も色鮮やかに。

●鏡の中の自分に笑いかけてみる
疲れていたり、悲しかったりするときでも、笑顔になると、そこから気持ちが明るくなってくることが多い。鏡でその笑顔を確かめて元気をキープ

中田喜子

なかだ・よしこ●1953年東京都生まれ。72年時代劇「お祭り銀次捕物帳」でデビュー。74年ドラマ「やっちゃば育ち」のヒロイン役に。以後、「渡る世間は鬼ばかり」をはじめ、数々のドラマ、映画、舞台で活躍。93年舞台『御いのち』で第19回菊田一夫演劇賞受賞。

※この記事は「ゆうゆう」2023年1月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。

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