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パートタイマーの働き方。2022年改正の厚生年金加入基準を解説

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ゆうゆう編集部

社会保険適用のメリットとデメリット

マチュア世代の多くの方は、「社会保険に加入すると手取りが減ってしまう」と考えていらっしゃるのではないでしょうか。働く時間を減らしたほうがよいのか悩むところですね。ここで、社会保険加入のメリットとデメリットを整理していきます。

●メリット① 年金が増える
扶養の範囲で働いていると、加入する年金は国民年金だけとなるため、年金受給額(老齢基礎年金)は年額でも約78万円です。これは、40年間保険料を納めた満額の年金額です。厚生年金に加入すると、老齢厚生年金が受け取れるようになります。2階建ての年金になるわけです。2階部分の厚生年金の受給額は、下記の「北村式年金額計算法」で試算できます。

〈北村式年金額計算法〉
5500円×年収の百万円単位の値×厚生年金の加入年数。たとえば、月額10万円(年収120万円)で1年間加入すると、5500円×1.2×1=6600円となります。

年額6600円というと、大した金額ではないと思う方もいるかもしれませんが、加入期間が長いと受給額も増え、厚生年金と国民年金は生きている限り受け取れる終身年金なので、メリットは大きいといえます。

年収と加入期間における厚生年金の受給額(年額)早見表を参考にしてください(表2)。

年金は、老後だけでなく、障害を負ったような場合にも受け取れますが、障害年金は、国民年金より厚生年金のほうが手厚くなっています。国民年金では、2級以上の障害が支給対象なのに対して、厚生年金では3級の障害あるいは3級に満たない場合でも障害手当金が支給されます。

●メリット② 健康保険給付が手厚い
健康保険に加入すると、被扶養者でいるより手厚い給付が受けられます。その代表格が、「傷病手当金」です。傷病手当金は、病気やけがで3日間以上連続で働けなくなった場合、4日目以降に、休む前の給与のおよそ3分の2相当額を最長1年6カ月受けられる仕組みです。コロナはもちろんのこと、病気やけがで働けなくなることは誰にも起こりうることです。

●デメリット
社会保険加入による主なデメリットは、やはり健康保険料と厚生年金保険料の負担です。扶養の範囲で働くと、健康保険は、「(夫などの)健康保険の被扶養者」となるため保険料がかかりません。また、年金は国民年金の「第3号被保険者」となり、保険料の負担はなくとも、保険料を納めた扱いになります。社会保険に加入すると、これら保険料の負担なしというメリットが失われることになります(表3)。

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