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【吉永みち子さん、柴田理恵さんの人生相談】介護も子育ても終わり、夢中になれるものがなくて焦る日々

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ゆうゆう編集部

介護や子育てなどが終わり、残りの人生についてふと考えたとき、もやもやとした不安がわき起こることがあるのではないでしょうか。ここではそんな悩みに対して、吉永みち子さんと柴田理恵さんにアドバイスをいただきました。

回答者
吉永みち子さん ●作家

よしなが・みちこ●1950年、埼玉県生まれ。東京外国語大学卒業。競馬専門紙や夕刊紙の記者を経て作家に。85年『気がつけば騎手の女房』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。現在は著作活動の他、テレビのコメンテーターとしても活躍中。幅広いジャンルを取材し、著書に『老いの世も目線を変えれば面白い』など多数。

回答者
柴田理恵さん ●女優

しばた・りえ●1959年、富山県生まれ。明治大学文学部演劇学科卒業。劇団東京ボードヴィルショーを経て、久本雅美さんらとともにWAHAHA本舗を設立。以降、舞台を中心に映画やドラマ、バラエティ番組など幅広く活躍中。ラジオの「テレフォン人生相談」で不定期にパーソナリティを務めている。

【相談】人生に後悔したくない。 自分が夢中になれるもの、輝けるものを見つけたいと焦ってしまいます

親の介護も終わり、娘も結婚し、定年退職した夫と二人暮らし。週に1〜2回パートで働き、ときどき趣味の教室に通っています。
最近、残りの人生の使い方を考えます。50代で小説家デビューした人、60代の人気ブロガー、90代の現役看護師の方などの記事を読むと、すごいなぁ、輝いているなぁと思ってしまいます。それに比べて私って……。もう人生カウントダウンに入っていると思う。先々で後悔したくない。けれど、何をどうしたらいいかわからない。何も考えないで毎日過ごしている自分に焦りを感じます。
(MMさん・65歳・東京都)

【吉永さんのアドバイス】自分を輝かせる「何か」は あなたの内側にある。振り返って考えてみて、「私は何が好きだった?」と

何も考えないで毎日過ごしている自分に気づき、残りの人生の使い方を考え始めたのですね。素敵なことです。人生はまだ20年も30年も続くのですから、新しい挑戦は必要です。ただ、65歳を過ぎると人生のスピードがものすごく速くなります。できるだけタイムロスは少なくしたいものです。

そう考えると、「輝いている人がうらやましい」「それに比べて私って」などと落ち込むのは大きなタイムロスです。「輝いて見える人」は、輝くために小説を書いているわけでも看護師になっているわけでもありません。好きなことを頑張った結果、はたから見て輝いて見えるだけのこと。そのような「何か」は、あなたにだって必ずあるはずです。

輝き方は人それぞれ。磨きをかけるのは自分

自分が輝ける何かを見つけたいと思うとき、人はそれを自分の外に求めがちです。「私は何ももっていないから、何か新しいことを始めなくちゃ!」って。

でも65年生きていれば、何かしら「手持ちの武器」があるはず。趣味がある人なら突き詰めてもいいですよね。子育てが楽しかったとか、人と話すことが好きだという人なら、ボランティアもおすすめです。子育て支援や高齢者の話し相手など、いろんな募集があるはずです。大歓迎されますよ。

輝き方って人それぞれ。太陽のような輝きでなくてもいいんです。自分の中にある小さな輝きに気づいて、丁寧に磨いていきましょう。

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