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60代の今も休みがないと語る杉山清貴さん。「先々のツアーに向けて、常にライブで喉を鍛えています」

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佐藤ゆかり

声も体力も気力も、パワーの源はライブ

精力的にライブ活動を行っている杉山さん。

艶と清涼感のある歌声は変わらず、むしろ60代になり「より高音が出るようになった」ともいう。

「秘訣は……ないです。ただ、声帯も筋肉だから加齢とともに衰えていくのは当然だけど、一方で筋肉だからトレーニングを続ければキープできるとも思うんです」

ただし、ボイストレーニングなどを受けているわけではない。

「ライブがトレーニングになっています。ジムで筋トレするように、僕はライブで常に喉を鍛えています。だから、ライブを辞めたら声が出なくなるんじゃないかな」

また、たくさんのライブをやりきる体力・気力の源もやはりライブだという。

「『来月はこのツアー、次はこれ』と先を見ると、怠惰な生活はできません(笑)。ライブを行うために続けている、それなりの規則正しい生活が僕のパワーの源です」

杉山清貴&オメガトライブ~FIRST FINALE TOUR 2024~ “LIVE EMOTION”

戻ってきたファンに背中を押されて

「ライブが好きなんです」と繰り返す。

「中学生のときに文化祭で演奏した快感がずっと続いている感じがします(笑)」
 
50代になってファンが戻ってきてくれたこともうれしかったという。

ソロになってからも多くのファンがコンサートに来てくれていた。だが、自分やスタッフが30~40代になったとき、ふと空席が目立つようになった。

「お客さまも子育てやら仕事やら自分たちの生活で忙しくなるんでしょうね。示し合わせたように同年代の人たちがライブへ来なくなったんです」

それは杉山さんだけではない。どんなアーティストも昔からのファンがライブから遠ざかる時期があるという。

「空席が目出つと『どうしたのかな』と不安になります。それは誰もが通る現実として理解し、受け止めるしかない。そして焦らず、自分の音楽や表現をきちんと続けていけば間違いないと自分に言い聞かせてきました」

実際、自身が50代・60代と年を重ねると同時に、同世代のファンが戻ってきた。

「うれしいですね。ありがたいです!」

そして今、戻ってきたファンと同じマチュア世代の読者に、杉山さんはこんなエールを送ってくれた。

「今の50代・60代は若いし、自分の思うように生きてよい年代になったんだと思います。自由に生きましょう、と言いたいですね。それは僕も同じ。流れに沿って自分のやりたい音楽と表現をやっていけばいい、と思っています」

忙しい合間を縫って年2回ほど種子島へ。「(マリンスポーツの)ボディボードを楽しんでいます」。(杉山清貴 Instagramより)

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