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知ってる?なすが吸った「油がゆっくり外に出てくる」うれしい調理法

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ゆうゆうtime編集部

火を通すことでやわらかくなったり、苦味が減って食べやすくなる食材は多いもの。ところが加熱することで栄養が壊れたり流出してしまうこともあるため、栄養からみれば加熱はもろ刃の剣。食材ごとの加熱の注意点を知っておきたいですね。なすの栄養成分をとりつつ、なす料理に油を使いすぎないコツをご紹介しましょう。

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油の吸いすぎを抑えるにはじっくり焼きつけること

なすの皮には、高い抗酸化作用でがんをふせぐ効果が期待できるナスニンが豊富。このナスニン、水溶性のため、切って水にさらしたり煮たりすれば流れ出て減少してしまいます。おすすめは炒める、揚げるなど油を使った料理。油でコーティングすることで、ナスニンの流出を防ぐことができるからです。

ただし、なすはスポンジのようにグイグイ油を吸うという特性があります。炒めているうちに油が足りなくなって継ぎ足した経験がある人も多いのでは?

油を使いすぎないためには、炒めているときにかき回しすぎず、じっくり焼きつけるように火を通すのがコツ。すると吸った油がゆっくりと外に出てきますから、油を足さずにおいしく調理できます。

【DATA】
旬:夏
保存期間:2〜3日(冷蔵庫)
主な栄養素:中1個(正味72g)食物繊維1.6g、カリウム158mg、カルシウム13mg(生)

【注目成分】
・ナスニン
なすの皮に含まれるアントシアン系の色素成分、抗がん効果が高いことで注目を集めている。

・コリン
胃の働きを助け、夏バテを防止してくれる。認知症予防の働きがあると期待されている。

【選び方】
濃い紫色でハリとツヤがあり、ヘタのとげが鋭く、切り口がみずみずしいもの。重みのあるもの。

【保存法】
新聞紙などに包み冷暗所へ。暑い時期は新聞紙に包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。

POINT
・多く流通しているのは中長なすという品種。ぷっくり大きな米なすや丸なすなどさまざまな品種がありますが、栄養価に大きな違いはありません。メニューに合わせて使い分けましょう。

きずのあるなすを選んだほうがダブルでお得

売られているなすのなかに、皮に茶色のすりきずがあるものを見かけます。葉や幹にすれたときにできるかさぶたのようなもので、見た目は悪くきず物として安く売られていることも。ところが、栄養的にはきずがあったほうが上。なす自身がきずをなおそうと栄養分を幹から吸い上げ、ポリフェノールの含有量がアップするからです。きずのあるなすはお値段も栄養もお得です。

※この記事は『調理 保存 食べ方で 栄養を捨てない食材のトリセツ』落合敏監修(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。

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監修者

栄養学博士・管理栄養士

落合 敏

おちあい•とし●千葉県立衛生短期大学教授、茨城キリスト教大学食物健康科学科教授、天使大学大学院非常勤講師などを務める。食べ物の栄養効果についてのわかりやすい解説が人気。『食べるクスリ 甘酒ヨーグルト』(主婦の友社)ほか著書、監修書、多数。

おちあい•とし●千葉県立衛生短期大学教授、茨城キリスト教大学食物健康科学科教授、天使大学大学院非常勤講師などを務める。食べ物の栄養効果についてのわかりやすい解説が人気。『食べるクスリ 甘酒ヨーグルト』(主婦の友社)ほか著書、監修書、多数。

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