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【ガーデニング】6月はバラの挿し木のベストシーズン!

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吉原美奈子

【ガーデニング】6月はバラの挿し木のベストシーズン!

ピンク系の濃淡色のバラを両側に絡めたガーデンゲート。バラはエレガントな庭の構造物とのコラボで魅力が倍増するという一例です。

通常、6月は梅雨シーズンで気温が高く適度に雨が降って、バラがよく生長する季節です。天気は常に変化するので乾燥や過湿に注意し、バラを健やかに保ちましょう。バラの挿(さ)し木にぴったりの時期でもあるので、興味のある方はぜひトライしてみてください。

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モーブ色の‘ノヴァーリス’。花弁がつんととがる宝珠弁咲きにもなります。黒星病、うどんこ病に強く、とても丈夫で人気があります。

挿し木苗を人にあげるのはルール違反?

お気に入りのバラをもっと増やして、庭を華やかにしたいと思っている方におすすめしたいのが挿し木です。

6月は気温が高く、梅雨シーズンで適度な湿気もあるため、バラをはじめとする植物の挿し木に最適な時期。この機会に試してみてはいかがでしょう。

挿し木をする前に注意しておきたいことがあります。
市販されているバラのように、品種登録されている植物は種苗法に基づき、勝手に増やして販売・譲渡することは禁じられています。

【ガーデニング】6月はバラの挿し木のベストシーズン!(画像3)

アメリカ、ワシントン州タコマにあるガーデンのバラのトンネル。見事なスケールですが、日本でもバラのトンネルが増えています。

厳しすぎると感じる方もいるかもしれませんが、友人やご近所の花仲間への譲渡もルール違反だと指摘される場合もまれにあります。

どうしてもとお願いされた場合は、枝を差し上げるだけにとどめて、あくまでも自分の楽しみのために行うのがいいでしょう。

花の咲いた枝から“挿し穂”を作る

挿し木をするためには、まず長めの枝が必要です。
花が咲き終わってすぐの、まだ次の芽が動いていない枝がぴったりです。
花がら切りが終わったあと引き続き、挿し木の作業に入るといいですね。

品種にもよりますが、40~50㎝ほどの長さに枝を切り、下葉をとり除いてバケツの水につけ、3時間以上吸水させます。

次にこの枝を10㎝程度の長さに切り分けて、挿し穂(さ挿し木をする枝)を作ります。
切る位置が重要で、必ずさし穂の頂上に5枚葉がくるようにし、その下に5枚葉か3枚葉がなるべくひとつ付くように調整します。

【ガーデニング】6月はバラの挿し木のベストシーズン!(画像4)

海外の例なので完璧ではありませんが、挿し穂の長さはこの程度に。上に5枚葉をつけ、切り口も斜めにスッと切りたいところです。

切り口は水平ではなく斜めにするほうが発根する面積が増えるので、園芸用のナイフで斜めに切り分けます。
ナイフがない場合は、よく切れる園芸用のハサミでもよいでしょう。

更に、挿し穂についている5枚葉、3枚葉のすべての葉をハサミで半分に切ります。
葉の面積が多いと、葉から水分が蒸散してさし穂が枯れやすくなるのでそれを防ぐために行います。

これで7~10㎝長さの挿し穂が数本できたと思いますが、さらにこれらを1~2時間水につけて吸水させます。

【ガーデニング】6月はバラの挿し木のベストシーズン!(画像5)

写真は切り花を長持ちさせる切り方ですが、バラの枝をナイフで切る際、このように水につけながら斜めにカットするやり方もあります。

植えつけとは、苗や苗木、球根などを土に植える作業のことを指します。適切な時期や深さを守ることで植物の発芽や発根が促され、順調な生育につながります。植物ごとに適した用土が望ましく、植えたあとはしっかり水やりをして根づかせることが大切です。植物の種類によって用土の種類や肥料の施し方が異なるため、事前に育て方を確認しておくと安心です。

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鹿沼土とは、栃木県鹿沼市周辺で産出される火山性の軽石土です。黄褐色で粒状の形をしており、通気性と排水性に優れています。おもに山野草、盆栽、サツキ、ランなどの栽培に使われ、根腐れを防ぐ効果がある一方、保肥力はあまり高くないため、他の用土とのブレンドが一般的です。無菌性が高く、清潔な土壌としてタネまき用にも重宝されることから、園芸初心者にも扱いやすい用土の一つです。

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挿し穂とは、挿し木や挿し芽を行う際に使用する植物の枝や茎の部分を指します。健康で勢いのある親株から、病気や虫害のない枝を選び、適切な長さに切り取ったものを使います。例えばバラやアジサイの場合、挿し穂は新しく伸びた若い枝を10cm前後に切り、下葉を取り除いて調整します。挿し穂は切り口を斜めに切ることで発根面積を広げ、発根促進剤を使えばさらに成功率が高まります。適切な挿し穂を選ぶことが挿し木の成功を左右するため、挿し穂の選定には注意が必要です。

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挿し木とは、植物の枝、葉、根などを切り取り、土にさして新しい根や芽を発生させる繁殖方法です。​この方法は、親株の特性をそのまま引き継ぐため、同じ性質の植物をふやすことができます。

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培養土とは、植物を育てるために使う土のことです。数種類の土がブレンドされた市販の培養土は、通気性、保水性、排水性、養分のバランスがよく、初心者でも失敗なく植物を育てられます。植物の種類(花、野菜、多肉植物など)ごとに専用の培養土も市販されています。

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種苗とは、植物を育てるために用いられる種子や苗や球根の総称で、ガーデニングでは花や野菜、果樹など多様な品目にわたって利用されます。良質な種苗を選ぶことで、発芽率や生長の安定性、病気への強さなどに差が出るため、育てる植物の性質や目的に合わせて選ぶことが大切です。また、地域に適した種苗を選ぶことで、より育てやすく失敗の少ないガーデニングが可能になります。

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用土とは、植物を育てるために使う土のことです。植物の種類に合わせて、水はけ、保水性、通気性、栄養のバランスを考えてつくられています。園芸店では「観葉植物用」「野菜用」「多肉植物用」など、目的別の用土が販売されており、初心者でも使いやすくなっています。

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品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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