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使い分けできてる?「しょうが」の調理法。生と加熱で成分がこんなに違うなんて!

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ゆうゆうtime編集部

火を通すことでやわらかくなったり、苦味が減って食べやすくなる食材は多いもの。ところが加熱することで栄養が壊れたり流出してしまうこともあるため、栄養からみれば加熱はもろ刃の剣。食材ごとの加熱の注意点を知っておきたいですね。しょうがは、生と加熱で注目成分がガラリと変わります。

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辛み成分ジンゲロールは火を通すと変質する

しょうがの辛みのもとは「ジンゲロール」という成分。強い殺菌作用があり、刺し身の薬味や寿司に添えるガリとして使われてきたのは、生魚による食中毒を防ぐ先人の知恵といえます。

ジンゲロールは加熱すると「ショウガオール」という成分に早変わり。すると殺菌力は落ちますが、抗酸化力や免疫力はアップ。つまり、生魚といっしょに食べるときなど殺菌力がほしいときには生のまま、それ以外の調理では加熱することで、薬効成分を十分に生かすことができるのです。

ちなみにしょうがの香りのもとになっているのは、「ジンギべレン」という成分。皮の近くに多く含まれているので、におい消しに使う場合などは、皮ごとすりおろすのがいいでしょう。

【DATA】
旬:夏(葉しょうが)
保存期間:1週間(冷蔵庫)
主な栄養素:1かけ(正味8g)、食物繊維0.2g、マグネシウム2.2mg、カリウム22mg(根しょうが)

【注目成分】
・ジンゲロール
強い殺菌力をもつ辛み成分。食中毒の原因になる菌だけでなく歯周病菌やピロリ菌にも効果アリ。

・ジンギべレン
しょうがの香り成分。消臭作用や解毒作用のほか、胃腸の動きをよくする働きをもっている。

【選び方】
全体がふっくらとしていてかたいもの。皮にきずがなく、切り口がしなびてないもの。

【保存法】
ラップに包むか、湿った新聞紙に包みポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。使いかけは冷凍。

POINT
・血行を促進することで体を温める効果があります。冷え性の改善も期待できます。

しょうがは薬効に合わせて生と加熱を使い分けよう

刺し身や寿司など、しょうがの強い殺菌力を生かしたいときには、すりおろしたり甘酢漬けにしたり、生のままで。ジンゲロールは酸化しやすいので、食べる直前にすりおろすのがおすすめです。

しょうがを乾燥したり加熱したりするとジンゲロールがショウガオールに変化。強力な抗酸化作用で、アンチエイジングやがんの予防に働いてくれます。体を芯から温めたいときも加熱したしょうががおすすめです。

※この記事は『調理 保存 食べ方で 栄養を捨てない食材のトリセツ』落合敏監修(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。

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監修者

栄養学博士・管理栄養士

落合 敏

おちあい•とし●千葉県立衛生短期大学教授、茨城キリスト教大学食物健康科学科教授、天使大学大学院非常勤講師などを務める。食べ物の栄養効果についてのわかりやすい解説が人気。『食べるクスリ 甘酒ヨーグルト』(主婦の友社)ほか著書、監修書、多数。

おちあい•とし●千葉県立衛生短期大学教授、茨城キリスト教大学食物健康科学科教授、天使大学大学院非常勤講師などを務める。食べ物の栄養効果についてのわかりやすい解説が人気。『食べるクスリ 甘酒ヨーグルト』(主婦の友社)ほか著書、監修書、多数。

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