【虎に翼】正論は「純度が高いほど威力を発揮する」という桂場(松山ケンイチ)の言葉が現実に!その正論とは
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田幸和歌子
さて、さまざまな再会、再登場が次々と描かれた今週ではあるが、戦後3年以上経過し、贅沢というわけではないが食うには困らない世の中が訪れたなかでも、それぞれ決して幸せといえる環境でなさそうなことが、重い(稲垣は大丈夫そうか)。我々視聴者と違い、よねや轟と寅子は、まだ再会できておらず、この先、どういうかたちで再会するのか気になるところだ。
ともに法を学び、それぞれの事情や環境で去っていった他の仲間たちはどうしているだろうか。夫のもとを離れた梅子(平岩紙)は、旧華族の桜川涼子(桜井ユキ)は、今どこで何をしているのか。久保田先輩(小林涼子)は弁護士を辞めたあと、どうしているのか。それぞれ再登場があるのかどうかわからないが、幸福な再会もあることを祈りたい。
家庭裁判所設立にむけ議論と折衝を重ねる寅子たちだが、意外な存在だったのが、弟の直明(三山凌輝)だ。東京少年少女保護連盟の一員として活動する直明の、純度の高い希望に満ちた若き熱意に、それぞれの組織の大人たちは感銘を受け、話し合いは一気に加速することになる。これこそ桂場の言っていた、「正論は見栄や詭弁が混じっていてはだめだ。純度が高ければ高いほど威力を発揮する」という言葉そのものの現象だ。
かくして、49年(昭和24年)の幕開けとともに、「東京家庭裁判所」は無事設立される。もちろん、設立がゴールではなく、ここからまた新たなスタートである。予告を見るぶんには次週もまた、向き合わなければならない現実が重くのしかかりそうな気配である。
多岐川のもと、準備室メンバーたちのチーム感をまだまだ見ていたいいっぽう、寅子が桂場に突きつけた交換条件は成立するのか。まだまだ寅子の戦いは続く。
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