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人気占い師が語る「チャレンジすることが怖くなくなる」まさかの人生観とは?【後編】

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ゆうゆうtime編集部

70回以上の失敗をし、たどり着いたクレープ生地

―商品の開発も大変だったそうで……。

本当に!! 物件探しと並行して、クレープの生地作りの修行の日々です。家庭用の大き目のホットプレートで、70回以上は作りましたね。でもいろいろ微調整を繰り返したら、自分でもびっくりするくらいおいしい生地が作れたんです!

ですが、それをお店用のクレープ生地を焼く専門の台で焼いてみたら微妙に違うので、トンボの調整をしたり…と。今でも改善の余地はありそうです。

オープン前の試作。薄く、けどふっくらした生地作りが一番難しかったとか。

―今はオープンして3か月たちましたね。

はい。
最初のころって知人やお仕事関係の方が来てくれて、本当にそれはそれでありがたいのですが、正直それはクレープ屋さん自体のファンじゃないですよね。
でも近頃ちらほら、口コミ見てきました、とかリピーターのお客様もできたんです。
先日は一度目はお一人、二度目はお孫さんを連れてきてくださった年配のお客様も!
今はそういうことが私にとってとっても大きな喜びです。

「人がやらないことをやる」と人は見てくれる

これまでのご縁でオープン時にはたくさんの方からお祝いのお花も。

私の中で、占い師=陰、クレープ屋さん=陽というイメージ。

なかなかいないじゃないですか、占い師やりながらクレープ屋さんもやってる人って(笑)。
もちろん狙っていたわけではなく、どちらかというと「これをやってきた自分はこうすべきだ」みたいな“過去と未来のつながり”を意識していないのだと思います。

それもこれも後先を考えない性格のせいではあるのですが(笑)。でもだからこそ人から「なぜ?」と興味を持ってもらえるのかもしれません。

正直、占い師は17年間やってきて、私の中ではけっこう頑張ったかなという気もしています。イベントもやったし、動画も作ったし、「もうええんかな」と。そういうことも含めて、クレープ屋さんをオープンした初期は「占い師であること」を表に出さないほうがいいと思っていました。

でもやっていくうちに自分の基盤にホロスコープというのがあって、だからクレープ屋さんも開業できることに至ったし、占い師の経験がなければ、はじめからお客さんも来てくださらなかった。
そう考えると、今までの自分を消すのも無理だな、と、受け入れる気持ちにもなれてきて、最近ではクレープ屋さんでも本業(ここでは、クレープを焼くこと)のかたわら、可能な時は鑑定も行うようになりました。

大事なのは自分のやりたいより「必要とされるかどうか」

―今のご自身の中で、占い師とクレープ屋さんの比重は?

ホロスコープは自分の軸になるもの。
迷った時はそれを指針にしています。なので、クレープ屋さんは占い師の仕事と比べるものではなくて、自分が使えるツールが増えたという感覚です。

結局私は「自分自身のやりたい」が弱いんです。
どちらかというと必要とされるかどうかのほうが大事。占い師として必要とされるのか、クレープ屋さんとして必要されるのか。
今はすごくクレープ屋さんで「おいしいよ」って言ってくれることに大きな喜びを感じますが、もしかしたらそれはスタートしたばかりの新鮮さによるものかもしれない。

なんでもそうですが、ニーズがなかったら継続することはできなくて、でもそれならそれで「あきらめなしゃーないな」と思える性格なんですね。

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