バイト中の数々の恐怖体験の先に、とんでもない結末が待っている!?『ロイヤルホテル』【中野翠のCINEMAコラム】
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中野翠
ユニークな視点と粋な文章でまとめる名コラムニスト・中野翠さんが、おすすめ映画について語ります。今回は、カナダの若い女性二人が主人公の『ロイヤルホテル』。女性の悪夢を描いた、新感覚のフェミニスト・スリラーです。
団体旅行は大の苦手で、いっさいパスして来た。一人旅のほうが断然いい。それでも、やっぱり気の合う人との二人旅(あるいは3人旅)がベストと思っている。
この映画は、カナダの若い女子の二人旅。金髪のハンナ(ジュリア・ガーナー)と、東洋系の黒髪のリブ(ジェシカ・ヘンウィック)。なにぶんにも若いので、ゼイタクはできない。それでも、シドニー湾を横断する船の上でのパーティを楽しんでいたのだが……何と言うこと! リブのクレジット・カードが使えなくなっていたのだった! 大ショック!
頼みはハンナの所持金だが、二人分の経済を支えるほどの金額ではない。頼りにならず……。オーストラリアに到着後、仕方なく、ワーキングホリデーの事務所に駆け込んだものの、お金を貸してくれるはずもなく、働いて小銭をかせぐための求人を紹介されるだけだった。
紹介先はオーストラリアの片田舎の炭鉱町にあるパブ「ロイヤルホテル」での住み込み仕事だった。そこに行ってみると、「ロイヤルホテル」という名にそぐわぬ、最悪の場所だった。シャワーのお湯も出ず、部屋も汚く、Wi-Fiも無い。なおかつ、その町の男たちは礼儀知らずで荒っぽい。最悪……。さて、ハンナとリブは、どうやってこの苦境を脱するのか!?――という話。
ガサツな男たちばかりの中に、一人だけ、まともな男がいた。船で親しくなったノルウェー人のトルステン(ハーバート・ノードラム)。それが救いになるかと思いきや……!? 酒が入ると人格豹変。
というわけで、ハンナとリブの旅は、ちょっとした地獄に……。ここには書けないが、ラストは、とんでもない結末に。それが快感になるか、不快になるか。観る人によって、全然違う感想になりそう。
監督・脚本は『アシスタント』(’19年)、『ジョンベネ殺害事件の謎』(’17年)などを撮った女性監督のキティ・グリーン。1984年生まれの実力派です。
監督・脚本/キティ・グリーン
出演/ジュリア・ガーナー、ジェシカ・ヘンウィック、ヒューゴ・ウィーヴィング、トビー・ウォレス、ハーバート・ノードラム 他
7月26日 ヒューマントラストシネマ有楽町 他 全国順次公開(オーストラリア 配給/アンプラグド)
© 2022 Hanna and Liv Holdings Pty. Ltd., Screen Australia, and Create NSW
※この記事は「ゆうゆう」2024年8月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
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