【中野翠のCINEMAコラム】マリリン・モンローのすさまじい過去が描かれたドキュメンタリー『マリリン・モンロー 私の愛しかた』
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中野翠
ユニークな視点と粋な文章でまとめる名コラムニスト・中野翠さんが、おすすめ映画について語ります。今回は『マリリン・モンロー 私の愛しかた』と『テルマがゆく!93歳のやさしいリベンジ』の2作品です。
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>>中野翠のCINEMAコラムマリリン・モンローの知られざる軌跡をたどったドキュメンタリー
ゆうゆう読者だったら、大なり小なりマリリン・モンローの名は御存知だろう。金髪のセクシー美人。ちょっとアタマのほうは足りないが、可愛げタップリという役柄で、男の人ばかりでは無く、女の人たちにも愛された。第二次世界大戦が終結した1950年代から60年代初頭は、まさにマリリン・モンローの時代だった。
この『マリリン・モンロー 私の愛しかた』は、わずか36歳で亡くなったマリリン・モンローの人生を、公私にわたって回想したドキュメンタリー。時あたかも、今年はマリリン・モンロー生誕99年(1926年生まれ、1962年没)。
マリリン・モンロー(本名はノーマ・ジーン・モーテンセン)は生まれてすぐに里子に出された。数年後、母親に引き取られたものの、じきに孤児院をはじめ居場所を転々。早すぎる結婚、そして離婚。大物ギャングと性関係を持ち、写真モデルに。やがて映画界へ……。
そんな、すさまじい過去があったのか。胸が痛む。20代後半からは、映画『紳士は金髪がお好き』『百万長者と結婚する方法』『帰らざる河』『ショウほど素敵な商売はない』『七年目の浮気』『お熱いのがお好き』など堂々の、そしてユーモアのセンスもそなえた女優になっていったのだが……。
1962年8月4日、睡眠薬の過剰摂取により、死亡。36歳だった――。胸が痛む。
『マリリン・モンロー 私の愛しかた』
監督・脚本・編集/イアン・エアーズ
出演/マリリン・モンロー、トニー・カーティス、ジェリー・ルイス、ジョージ・チャキリス、ジェーン・ラッセル 他
ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺 他 全国公開中
(フランス 配給/彩プロ)
©2023-FRENCH CONNECTION FILMS
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詳細はコチラ93歳のおばあちゃんが詐欺師に立ち向かう
さて、もう一件。93歳のおばあちゃんが詐欺師に立ち向かうという爽快な映画『テルマがゆく!93歳のやさしいリベンジ』、オススメします。
主人公のテルマを演じたのは実際に撮影時は93歳(今は95歳!)のジューン・スキッブ。詐欺に引っかかったテルマは電動スクーターに乗って詐欺師に立ち向かう!わくわく、ドキドキ。90代ともなれば、案外、「こわいものナシ」になれるのかも……?
この映画、監督の祖母テルマの実体験をもとにした話だという。ビックリ。「ころんでもタダでは起きない」というわけ。ゆるりとしたリベンジ。
テルマを演じたジューン・スキッブ。93歳にして初めての主演というのも、ドラマティック!
『テルマがゆく!93歳のやさしいリベンジ』
監督・脚本/ジョシュ・マーゴリン
出演/ジューン・スキッブ、フレッド・ヘッキンジャー、リチャード・ラウンドトゥリー、パーカー・ポージー、クラーク・グレッグ、マルコム・マクダウェル 他
6月6日よりTOHOシネマズ シャンテ 他 全国公開
(アメリカ、スイス 配給/パルコ ユニバーサル映画)
©Courtesy of Universal Pictures
※この記事は「ゆうゆう」2025年7月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
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