【ガーデニング】見過ごしがちな、夏のバラの管理。 一季咲きのオールドローズとつるバラはどうする?
公開日
更新日
吉原美奈子
初夏の気候を好むバラたちにとって厳しい季節がやってきました。酷暑に見舞われる地域では耐暑性にも注意してバラを選ぶことが大切です。見過ごしがちな、一季咲きのつるバラとオールドローズの夏の管理のお話もあります。
↓↓バラの害虫対策はこちら
【写真4枚】バラを虫から守るには?知っておきたい!バラの害虫と対策
もはや熱帯と化した日本の夏はバラには過酷
バラの生育に適した気温は25℃前後といわれ、30℃を超すと生育が鈍ることが多いものです。それでも四季咲き性のモダンローズであれば真夏でも花をつけることはできますが、さすがに最高気温が37℃などの日が続くと下葉から黄色くなり、最悪の場合は枯れ込んでしまうケースもあります。
近年の熱帯のような日本の夏では、暑さに強いこともバラ選びのポイントの一つといえるでしょう。猛暑になる地域にお住いの方は、バラを選ぶ際にカタログやネット上の品種解説をよく読んで、耐暑性の強い品種を選ぶことが大切です。
また耐暑性があるということは、真夏でも春のように元気に花を咲かせるという意味ではなく、緑の葉を保って元気に夏を過ごす品種であるという意味もあります。一般に高温乾燥が続くと花は小さくなり、花形も春のような美しさはありません。なので、真夏は無理に花を咲かせて株に負担をかけるより、蕾を切って株の体力を温存させ、秋花に備えるというスタンスでいてもよいでしょう。
暑さに強く、なおかつ自分の審美眼にかなうバラを探す
近年は耐暑性と耐寒性にすぐれ、病害虫の被害にも強いバラが次々に生まれています。‘ノックアウト’シリーズはその代表格で過去に全米で100万本以上を売り上げたとも言われています。ほぼ手入れ不要で公共施設の花壇などに最適ですが、花形や香りにこだわりのある方にはもの足りなく感じるかもしれません。
筆者の印象に残る、美しくて暑さに強い品種をいくつかあげると、イングリッシュローズの‘レディ エマ ハミルトン’、‘ジュビリー セレブレーション’、フレンチローズの‘ローズ ポンパドール’、コルデス社の‘ホーム&ガーデン’などがあります。また‘ファビュラス!’もおすすめの品種です。白の花は弱いという定説をくつがえし、暑さ、寒さに強くほぼ絶え間なく花を咲かせます。