いざという時どうする? 地震が発生したときに身を守る5つの方法【防災のプロがアドバイス】
早く幸せな日常に戻るために
災害を生き延びても、ライフラインが復旧するまでには時間がかかることが多い。
「日常が戻ってこないと、人はどうしてもイライラします。ストレスを受けたときに気持ちを立て直す方法を知っておくことはとても重要。普段から『私はこれがあると気持ちが安らぐ』というものを用意しておきましょう。私の場合は香りを大切にしています。被災地に赴くときにはバニラ、柑橘系、ペパーミントなどのオイルを持参し、懐紙にしみ込ませて被災地の人に配るととても喜ばれました」
自分の心が穏やかになることで、周囲の人にも優しくできる。それこそが日常を取り戻す第一歩だ。
断水する前なら急いで水をためる
地震の直後から断水するまでにはタイムラグがあることも多い。安全が確保できたら、水が出るうちに少しでもためておきたい。
ダンボール箱の底をガムテープで留め、45リットルのゴミ袋を二重にしてかぶせ八分目まで水をためる。内側の袋の空気を抜いて口をひとつ結びにし、次に外側の袋を結ぶ。この方法なら3日程度は保存可能。浴槽は不衛生なので貯水には向かない。
欠かせない衛生管理。少ない水で清潔に保つ工夫を
少ない水で体をふくには、「上から下へ」の順序を意識する。洗面器にお湯をためて手をあたため、タオルなどで顔、腕、胸、おなかの順に上半身をふく。そのあとで背中、足、お尻、デリケートゾーンの順で下半身をふく。
ドライシャンプーや汗ふきシートも活用して、清潔に保つ工夫を。
給水に行くときはリュックを背負って
断水が続く地域では、給水所が設けられることも多い。このときに使う容器としてリュックを活用しよう。リュックの中に45リットルのゴミ袋を2枚重ねてセットし、水を八分目まで入れて、内側の袋の空気を抜いてひとつ結びにし、次に外側の袋を結ぶ。
生活用水はペットボトルシャワーで少しずつ使う
手洗いや食器洗いなどに使う生活用水は、500ミリリットルのペットボトルに入れて少しずつ使おう。そのまま注ぎ口から出すと使いすぎてしまうので、キャップにキリなどで小さく穴をひとつあけて、そこから少しずつ出すのがおすすめ。押すとシャワー状に出てくるので、デリケートゾーンの洗浄にも。
コラム② 震度6以上の地震 だったら、被害状況を写真に撮る
地震保険は一般的に震度6以上で申請できることが多い。請求のために、室内の被害状況がわかる写真を撮影しておこう。
「一度片づけてしまうと証拠として認められないこともあるので、手をつけない段階で写真を撮ることが大切です」(辻さん)
※情報は2024年6月現在のものです。
※この記事は「ゆうゆう」2024年9月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。
取材・文/神 素子 イラスト/いしいゆき(クリートワークス)
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