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「認知症リスクは冷蔵庫の中身でわかります」あなたはいくつ当てはまる?認知症発症の可能性をチェック!

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ゆうゆう編集部

冷蔵庫は使用する頻度が高く、使用している人の状態が投影されやすいもの。特に、入っている食材には食生活の状態が、入れ方には性格だけでなく認知機能の状態が表れるので、認知症リスクを把握するのに適しています。ここでは、認知症協会代表理事・山根一彦さんにお話を伺いました。

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お話を伺ったのは
山根一彦さん 認知症協会代表理事

やまね・かずひこ●医学博士。一般社団法人認知症協会代表理事。
認知症カウンセラーとして認知症予防出張講演や介護施設での食事指導、認知症専門人材の育成、教材開発を行う他、YouTube配信も。
『マンガでわかる 医学博士がすすめる 認知症にならない最高の習慣』(新潮社)など監修書、著書多数。

毎日の「食事改善」が認知症予防の近道

「アルツハイマー型認知症の症状が現れるのは、若年性を除き多くの場合は高齢になってから。しかし、認知症は20年以上の長い年月を経て発症する病気です。つまり、認知症の原因は若い頃から少しずつ蓄積されているのです」と話すのは、認知症協会代表理事の山根一彦さん。軽度認知障害(MCI)や未発症の段階で、認知症につながる原因を取り除けば、進行や発症を阻止できる可能性があるという。

「脳に危機をもたらす要因は、炎症・毒素・栄養不足だと考えられています。『炎症』とは、小さいながらも体内で慢性的に起こっているさまざまな炎症で、特に食事の内容(加工食品や高糖質食品など)による影響が大きい。高血糖を防ぎ、健やかな腸を保つことも重要です。『毒素』は、摂取すると解毒機能を備える肝臓と腎臓を疲弊させます。『栄養不足』とは、脳の神経細胞に栄養が行き渡らない状態。ダメージにつながり認知機能に支障が出てしまいます。この3つの要因を取り除くには、毎日の食材の選び方や食べ方の改善が最短距離です」

日々の食事の質や今の認知機能をチェックするには、冷蔵庫が適しているという。

「基本的に脳は秩序を好みます。さっそく冷蔵庫の中身と貯蔵・保存状態を確認しましょう」

家族・自分の認知症リスクがわかる!【冷蔵庫、どんな状態ですか?】

認知症を招く食材の有無、庫内の状態をチェックしてみましょう。定期的に確認すると、認知機能の変化にも気づけます。

当てはまるものにチェック!

□庫内の汚れが目につく
(認知症が進むと、清潔に保つ意識が低くなる)

□扉を開くと、嫌な臭いがする
(嗅覚障害はリスク因子のひとつだと考えられている)

□整理整頓されていない
(認知機能低下により、整理することが困難になる)

□奥まで見渡せない
(認知機能低下により「見えない=ない」と判断しやすい)

□規則性がない
(乱雑だと、脳のパフォーマンスが低下する)

□賞味期限切れの食材がある
(腐敗細菌などにより、庫内の衛生環境が保ちにくい)

□同じ食材がいくつもある
(買ってきたことを忘れている可能性がある)

□飲みかけ・食べかけの食品がかなりある
(もの忘れの可能性と腐敗しやすくなる問題がある)

□冷凍庫がぎっしり詰まっている
(目的や理由がなければ認知機能低下の可能性がある)

□床や壁とのすき間にほこりがたまっている
(衛生環境だけでなく、冷却機能も損なわれやすい)

□調味料のふたが閉まっていない
(劣化が進みやすく、体に悪影響を及ぼすことがある)

□製氷機を定期的に掃除していない
(カビが発生しやすい。カビの毒素は炎症につながる)

□ドアに不要な紙が大量に貼ってある
(整理整頓ができなくなっている可能性がある)

□冷蔵庫を、いつ購入したか覚えていない
(認知機能低下と、冷蔵庫の性能面の低下が考えられる)

判定

チェックが8個以上

認知機能低下の恐れあり。また、庫内に広がった「毒素」が伝染した食材を食べ、脳がダメージを受けている心配があります。

チェックが5〜7個

脳に悪影響を与えているかもしれません。チェックの数を減らすように努め、脳へのストレスを軽減し、よい刺激を与えていきましょう。

チェックが4個以下

今は認知症リスクが低いといえそうです。さらにチェックが減るように努めましょう。今後、チェックが増えたときは、よく注意しましょう。

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