80歳以上でも認知機能の低下を防げる「最強の方法」とは?そのメリットを徹底解説
普段あまり運動をしない人は、認知症リスクが高いことがわかっています。運動が認知症予防に欠かせない生活習慣である理由とは? 認知症協会代表理事・山根一彦さんに教えていただきました。
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筋肉量の維持だけでなく、脳の栄養作りも
運動量が多い高齢者の脳は体積が大きく、運動量が減ると認知症発症率は高くなることがわかっている。認知症協会代表理事の山根一彦さんは、「運動こそ脳の健康に絶対必要」と言う。
「筋肉が減ると、歩行、着替え、入浴などの日常動作が困難になります。ストレスも抱えますし、そのストレスが脳ヘダメージを与え、認知症発症率を高めてしまうのです」
さらに運動には、脳に栄養を与える効果があると言う。
「運動をすると、脳の栄養であるBDNF(脳由来神経栄養因子)が分泌されます。このBDNFを含む栄養や酸素は、運動で血流がよくなると脳の神経細胞の細部まで届けられます。すると記憶を司る海馬の神経が成長し、認知機能が守られるのです。運動をしなければ脳に栄養も刺激も届きにくくなり、認知機能が守られないのです」
「80代以上でも、毎日の運動習慣で認知機能の低下が防げたという報告があります。認知症リスクを下げるために、運動を習慣にしましょう」
脳トレとの違い
「脳トレ」といわれるゲームやドリルも、「運動」も脳を鍛えますが、脳へのアプローチも目指す結果も異なります。「運動」が脳を鍛える最強の方法だという理由は?
【脳トレ】脳の機能の一部をピンポイントに刺激
「脳の状態を検査する認知機能テストでは、空間認識能力や集中力、判断力などを診断できます。このテストでわかるような機能の衰えに対してアプローチするのが、脳トレです。脳トレは、弱くなった機能を強くするように鍛えるものです」