現実の“しんどさ”が際立つ典子(飯島直子)に共感!「続・続・最後から二番目の恋」は今の私たちに刺さる 第7話レビュー
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柚野木
小泉今日子×中井貴一の大ヒットシリーズ「続・続・最後から二番目の恋」。11年の時を経て、吉野千明と長倉和平の関係はどう変わった? そして変わらないものとは? 第7話「ときめきに、年齢制限なんかない」のレビューをお届けします。
※ネタバレにご注意ください
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前回ラストの「カオス」のようなカフェ・ナガクラの場面から話が進むかと思いきや、今回はそこから時間が飛んで、そこは千明(小泉今日子)の家の中。
休日の昼間から啓子(森口博子)と祥子(渡辺真起子)が来て、仲良し3人が話し込んでいる。そして今日はそこからさらにメンバーが増えて、お酒や食料を抱えた典子(飯島直子)、万理子(内田有紀)、えりな(白本彩奈)、知美(佐津川愛美)、さらに律子(石田ひかり)までもが参戦。なんと総勢8名での大女子会が始まる。
で、こういった感じで女子が集まったときに何が始まるか。そう、それはもちろん恋の話。ひとしきり盛り上がった場で、いきなり律子が直球を投げてきた。
「(千明さんと和平さんは)一体どういうご関係なんでしょうか?」
この質問に千明がどう返すのか、全員が期待して待つのだが……。
ここは肩透かしと言うべきか、案の定と言うべきか。千明からは、付き合っているわけではない、との返事がかえってくる。そして、一度プロポーズを受けたことがあるものの、あの時はお互いに酔いつぶれていて向こうももう忘れているはずだ、とか、答えにならない話を続け、いまの関係が楽しいことを説明する。
さてそのころ、お隣のカフェ・ナガクラでは、女子たちの騒々しいやりとりをBGMに、和平(中井貴一)と成瀬(三浦友和)の二人が飲んでいる。ここでも同じように、プロポーズはしたのか、と成瀬がダイレクトな質問を投げてくるのだが、和平もまたモゴモゴした感じではっきりしない言葉をつなげ、いまの関係が楽しいと言う。
和平の言葉に対しても、千明の言葉に対しても、周りはどうも釈然としないが(とくに律子のようにシロクロはっきりさせたいタイプは当惑していることだろう)、二人からはいまの関係に対して満足しているという様子が伝わってくるから、それ以上突っ込む余地がなさそうだ。
この日、少し時間をさかのぼって、万理子がカフェ・ナガクラでくつろぎながら和平に向かって「ミソ帳」(脚本家にとってのメモ帳のようなもの)の話をするのだが、ここは印象的だ。心が動いたことを「ミソ帳」にメモしていき、そのとき感じた気持ちや言葉が、いつの日か味噌のように発酵して違う形となって実を結ぶようにと、したためているらしい。