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【ガーデニング】梅雨入り前にやっておきたいバラ仕事

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吉原美奈子

【ガーデニング】梅雨入り前にやっておきたいバラ仕事

石貼りの小道沿いに色鮮やかなバラを盛り込んだ華やかなガーデン。木々がバラを包み、ブルー系の小花がやさしさを添えています。

6月は盛大に咲いたバラにお疲れ様の意味も込め、細やかなお手入れが必要な季節です。そろそろ梅雨入りも気になりますが、天気予報に気を配りスムーズに作業を進めましょう。早咲きのバラでは二番花を咲かせる品種も出てきます。

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【ガーデニング】梅雨入り前にやっておきたいバラ仕事(画像2)

ドイツ南西部、ボーデン湖に浮かぶマイナウ島は花の島として知られます。6月から夏の間はバラの花が美しい。

バラの花がら切りを継続しよう

バラは春の一番花が終わり、遅咲きの品種も6月に入るとほぼ花は終わります。
早咲きのバラの二番花の開花が始まっていることもあるでしょう。
庭のバラが咲き終わったら必ず花がら(咲きがら)を切る習慣を付けてください。

庭が美しく整うだけでなく、四季咲きのバラは枝を適切に切ることで、そこから新しい芽が出るようになります。
この芽が生長し、50日前後で次の花へとつながっていくわけです。

花がらを切る際は、はさみを入れる位置に注意します。
バラの葉をよく観察すると、枝から5枚の葉が出ている5枚葉と、3枚の葉が出ている3枚葉があるのがわかるでしょう。

【ガーデニング】梅雨入り前にやっておきたいバラ仕事(画像3)

庭のバラでフットバス! お湯にバラの香りのバスソルトを入れ、バラの花びらを浮かべて足湯とは贅沢ですね。

場合によっては1枚葉だったり、オールドローズには7枚葉があったりもします。
しかし多くは5枚葉と3枚葉で、ハサミは5枚葉の付け根の上5~6ミリの位置に入れるのが基本です。

ハイブリッドティー(HT)の場合、切り捨てる枝に5枚葉が2つ付いている程度の高さに切ります。切る枝が長すぎると次の枝が育つまで時間がかかるし、短すぎるとよい芽が育ちません。

一つの房に花がたくさん付くフロリバンダ(FL)の場合は1つの花が終わるたびに花首から切り、房に付いている全部の花が終わったら、HTと同様に5枚葉の上にハサミを入れます。

イングリッシュローズなどのシュラブ系は、花が終わるたびに5枚葉を1つつけた浅めの花がら切りを行い、以降これを継続します。

花がら切りはつるバラやミニバラ、鉢栽培のバラなど、どのバラにも行います。
旺盛に伸びるつるバラなら枝を長く切ってもよいし、ミニバラは株の上部を軽く刈り込むように切ってもよいでしょう。
5枚葉がどうしても見つからない場合は3枚葉の上で切っても致し方ありません。

【ガーデニング】梅雨入り前にやっておきたいバラ仕事(画像4)

花がらを切るときは、切る枝に5枚葉を2つ付け、5枚葉の上にハサミを入れます。ハサミは斜めでも水平でもOK。

イングリッシュローズとは、イギリスの育種家デビッド・オースチン氏によって開発されたバラの系統で、オールドローズの香りや花形と、モダンローズの四季咲き性、耐病性をあわせ持っています。カップ咲きやロゼット咲きが多く、ナチュラルガーデンにぴったりの優雅な雰囲気を演出します。

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ハイブリッドティーは、ガーデニングで最も人気のあるバラの系統の一つです。19世紀後半に生まれたこの系統は、花の形が美しい古典的なティーローズと丈夫なハイブリッドパーペチュアルを交配して作られました。大輪で咲き誇る花と高い香り、多彩な色合いが特徴で、シンボル的な存在感を放ちます。鉢植えや地植えはもちろん、切り花としても優れており、ガーデニング初心者からも愛されています。

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オールドローズとは、1867年に最初のモダンローズである‘ラ・フランス’が登場する以前に育種・栽培されていたバラの総称です。ダマスク系やガリカ系など豊かな香りと花姿を特徴とする系統がいくつかあり、多くは一季咲きです。自然な樹形の美しさから、ナチュラルな庭づくりによく取り入れられます。

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四季咲き性とは、特定の開花期をもたず、条件が整えば一年に複数回花を咲かせる性質を指します。​バラやベゴニアなどにこの性質をもつ品種があり、長期間花を楽しむことができます。

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化成肥料とは、チッ素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)などの成分を人工的に化学合成して配合した肥料で、植物の生長をバランスよく促進する目的で用いられます。多くは粒状または粉末状で市販され、成分の含有比率が明示されているため施肥設計がしやすく、園芸初心者からプロまで幅広く利用されています。ただし即効性が高い化成肥料は、与えすぎると肥料焼けを起こすこともあるため、緩効性を用いたり適量を守ることが大切です。

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一季咲きとは、一年のうち特定の季節にのみ花を咲かせる植物のことを指します。特にバラにおいてよく使われる用語で、春から初夏にかけて一度だけ花を咲かせ、その後は葉の生長や株の充実に向かうタイプの品種を指します。これに対して、四季咲きの植物は年間を通じて複数回花を咲かせる特性があります。

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シュートとは、植物の株元や枝から伸びる新しい枝のことを指します。​特にバラでは、勢いよく出た新しい枝は将来の主枝となる重要な枝であり、適切な管理が必要です。

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シュラブとは、ガーデニングでよく用いられる低木の総称です。生長が安定し、剪定によって形を整えやすいことから、庭や花壇の基盤となる植栽として重宝されています。バラの一種のシュラブローズも有名で、初心者から上級者まで幅広く愛されています。また、季節ごとの景観を楽しめる落葉樹や常緑樹があり、生育環境やデザインに応じて選べるのも魅力的です。

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二番花とは、植物が最初に咲かせた花(一番花)のあとに続いて咲く花のことを指します。一部のバラやクレマチスなど、繰り返し咲くタイプの植物が代表例です。一番花の後に剪定や肥料を適切に施すことで、二番花をより美しく咲かせることができます。ガーデニングでは長い期間花を楽しむために、この二番花を咲かせることがポイントとなります。

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一番花とは、一つの株の中で最初に咲く花のことを指します。特にバラやトマト、ナスなどの野菜栽培において、一番花の管理が重要視されることもあります。

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お礼肥とは、植物が花を咲かせたり、果実を実らせた後に施す肥料のことです。消耗した栄養を補給し、翌年の花つきや生長を促すために行われます。

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肥料とは、植物が健やかに生長するために欠かせない栄養素を補給する材料のことです。おもにチッ素、リン酸、カリウムを三大要素とし、それぞれ葉の生長、花や実の形成、根の発達を助けます。有機質肥料と無機質肥料に分類され、有機質肥料は堆肥や骨粉など自然由来で、土壌改良にも効果的。一方、無機質肥料は成分が均一で即効性が魅力です。ガーデニングでは植物の種類や生長段階を考慮し、適切な肥料選びと施肥のタイミングが大切です。

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株元とは、植物の茎が地面と接するあたり、根元の部分を指す言葉で、水やりやマルチング、病害虫の発生チェックなど園芸作業の上で注目すべき場所です。特に多年草や樹木では、株元の通気性や湿度が健康維持に大きく関係し、落ち葉や腐葉土のたまり過ぎによって蒸れたり、カビが発生するリスクもあるため注意が必要です。冬越しや剪定後の管理でもポイントになる場所です。

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品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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