丈夫で可愛い!こぼれダネでふえる一年草[8選]の楽しみ方
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光武俊子
今年のタネまきシーズンもそろそろ終盤です。来年の春に咲かせたい花は決まりましたか? 秋にタネをまいて春に咲かせる一年草のなかで、こぼれたタネから翌年も咲いてくれるタフな草花があります。ほかの花々と交じり合って咲くナチュラルな姿がすてきです。
こぼれダネで咲く一年草をご存じですか?
草花には、タネから育って咲きタネを結ぶと1年以内に枯れてしまう一年草と、ゆっくり育って何年も繰り返し咲く多年草(宿根草ともいう)があります。一年草はタネを採種してまた春や秋にタネまきしますが、地面にこぼれたタネが自然に発芽して咲くこともあります。これを「こぼれダネ」育ちといいます。
一年草のなかでもこぼれたタネがよく咲く種類は、お得感があります。意図してまくわけではないから、思わぬ場所で育ったり、ほかの草花と絶妙に交ったりすることも多々。お得かつナチュラルな雰囲気を味わいたくて、こぼれダネでよく咲く一年草は人気があります。
秋も終わりに近づいて、今年のタネまきシーズンはあと少しです。来春だけでなく、再来年もこぼれダネで咲きやすい一年草のタネを選んでまきませんか。もし今秋のタネまきに間に合わなかったら、 こぼれダネで咲きやすい花苗を来春選んで植えましょう。これからご紹介する一年草を覚えておいてくださいね。
丈夫でこぼれダネで咲きやすい一年草8選
ピンク色のタンポポを思わせる【クレピス】
開花期:4~5月
草丈:30~50㎝
花形がタンポポそっくりなので桃色タンポポとも呼ばれます。大正時代に日本に入ってきたヨーロッパ原産の一年草。9~10月にタネまきしますが、寒さにあまり強くないので霜や寒風が当たらない場所で冬越しさせ、霜が降りなくなった時期に鉢や庭に植えつけましょう。
大人シックな雰囲気が楽しめる【セリンセ】
開花期:3~4月
草丈:30~70㎝
南ヨーロッパ原産の一年草です。花を包む苞葉という部分が紫色に染まり、個性的な姿。葉もグレーがかった色合いが渋く、大人っぽいシックな雰囲気です。草丈が出るので手前にクレピスなど咲かせてもすてき。寒冷地では4~5月にまいて、初夏に咲かせるのがおすすめです。
寒さに強く長期間咲き続ける【カレンデュラ(キンセンカ)】
開花期:12~5月
草丈:15~50㎝
和名のキンセンカで古くから親しまれ、多くの園芸品種があります。小ぶりの花が冬でも咲き続ける‛冬しらず’や、ベージュがかった花色の‛コーヒークリーム’などが人気。ポットマリーゴールドの名前でハーブとしても利用され、花の少ない時期に温かみのある花色が愛されます。
寒さに強く水辺で野生化も【ワスレナグサ】
開花期:3~6月
草丈:15~40㎝
最近では学名のミオソティスで呼ばれることもあります。世界中の温帯地域に自生して、日本でも中部地方以北の高原などの水辺で野生化。きれいな水色やピンクなどの小花を無数に咲かせます。暑さに弱いため日本では一年草扱いですが、本来は多年草です。苗は秋と春に出まわります。
