【パリ在住30年のライターが案内】パリっ子の新定番!オリーブオイル香る“ヘルシーごはん”を現地で巡る
フランス・パリでいま人気急上昇中なのが、意外にもレバノン料理! スーパーのお惣菜コーナーから、テイクアウト、カフェ、高級レストランまで、パリの街じゅうで見かけるようになっています。香り豊かでヘルシー、彩りも美しいその味を、フランスに暮らして30年のライターが現地からご案内します。
目次
テイクアウトから高級レストランまで、パリの街を席巻するレバノン料理
レバノン料理、日本ではあまり馴染みがないかもしれません。フランスでは、子どもから若者、シニア世代まで多くの人々が日常に取り入れて気軽に楽しんでいます。爽やかな香りと新鮮な野菜が豊富なレシピは、日本人の味覚にも受け入れやすくお勧めです。
レバノンは1900年代前半、フランスの統治国でした。内戦前は美しい自然に囲まれ、首都ベイルートは、中東のパリと呼ばれていました。
パリ市内には、レバノン料理の気軽なテイクアウト専門店からイートイン、お洒落なレストランまで幅広く展開しています。 大手デパート「プランタン」本館のティールーム&レストランも、買い物客に人気です。
昨年から、モダン・レバノン料理と呼ばれる若者に人気のお店が次々とオープンしています。ドバイやカタールのドーハに支店があるベイルートの高級レストランも、今年の夏、パリ市内に開店しました。パリのレバノン料理はフランス人達にとって、バラエティ豊かで更に馴染みの味になりました。
レバノンは温暖な地中海気候。1年を通じて快晴の日が多く、海と山、高原に囲まれた自然豊かな国です。オリーブオイル、ナッツ類、ハーブ、豆類、柑橘類……ヘルシーな食材が豊富に採れます。
日本から来る友人達をレバノン料理に誘うと、皆さん「おいしい、健康的……知らなかった」と好評です。彩り豊かな料理とカラフルなモザイク柄のお皿が、明るく楽しい雰囲気を演出します!
レバノン料理のテイクアウト
私のお気に入り!テイクアウトの野菜料理
テイクアウトの野菜料理、前菜4種類です。私の好きなレバノン料理です。日本では、前菜の料理に豆類やハーブ、オイルをたっぷり使うレシピはあまり存在しないので、すぐにお腹がいっぱいになりそうですが、思いのほか食が進みます。
(写真右上から時計回りで)
Tabbouleh(タブーレ)
イタリアンパセリ、ミント、トマト、玉ねぎ、オリーブオイルにレモン汁をたっぷり使った爽やかな香りのサラダ。ビタミン不足を感じるとテイクアウトする定番のサラダです。
Hummus(フムス)
ひよこ豆のペースト。ニンニクとレモン汁、オリーブオイルを加えて混ぜた滑らかな食感が特徴的です。ピタパンにつけて食べます。
パプリカやクミンで香り付けすることもあります。 栄養価が高く、パリのベジタリアンフードとしても人気があります。
Salatet Batinjan(サラテ バティジャン)
茄子のサラダ。焼いた茄子にトマト、パプリカ、玉ねぎ、ハーブを加え、レモン汁とオリーブオイルで色鮮やかに仕上げたサラダ。
(写真中央)
Wara Enab(ワラ エナブ)
具材を、塩漬けにしたぶどうの葉で包んだフィンガーサイズの前菜。詰め物の中は、米、トマト、玉ねぎ、イタリアンパセリ、レモン汁とオリーブ。ひき肉を加えたバリエーションもあります。ぶどうの葉はポリフェノール、ビタミンCが豊富で、抗酸化、抗炎症など健康効果が優れています。
優しい気持ちになれる カフェ・ブラン(ホワイトコーヒー)
カフェブランは、香りに敏感な日本の女性に試していただきたい飲み物です。花の香りに包まれて優雅な時間が過ごせます。
少量のオレンジブロッサムウォーター or ローズウォーターにお湯を注いで作りま す。
好みでハチミツ、砂糖を加えます。
コーヒーという名前が付いていますが、カフェインゼロの飲み物です。レバノンでは、食後や夜寝る前に飲まれています。花の香りに包まれて、優しい気持ちになれるカフェ・ブランには、消化を助ける効果、鎮静作用があります。
レバノンのローズウォーターは、ダマスクローズから作られる質の高い蒸留水です。
オレンジブロッサムウォーターと同様、お菓子の香り付けにも利用されます。
スーパーマーケットで購入できる!レバノン料理の前菜も
スーパーマーケットで購入できる、レバノン料理の前菜です。
焼き茄子のピュレ、ヒヨコ豆のペースト……、写真以外にもイタリアンパセリのサラダ等が揃っています。
最近、日本からの旅行者は短期アパートに滞在する人が多くなりました。テイクアウトでの食事時間には、手頃な価格と食べやすさがお勧めです。ピタパンを忘れずに添えて召し上がってください。
