【うそぶく】の正しい意味って「知らんふりをする」?「うそをつく」?【クイズ】
【うそぶく】の正しい意味は【ア】
もともとの意味はア。
漢字では「嘯く」と書きます。本当は知っているのにとぼけたふりをする、偉そうに豪語するという二つの意味があり、どちらにしてもあまりよい意味では使われない言葉です。
古語でも、現代と同じように「そらとぼける」という意味で使われていました。それ以外にも複数の意味があり、そのうちの一つは「口笛を吹く」です。鳥の声に似せて口笛を吹いて鳥を呼び寄せるようすが「知らないふりをする様子」に似ていることから「とぼける」という意味で使われるようになりました。また、古語では「猛獣などが吠える」という意味もあり、転じて「豪語する」という意味になったと考えられます。
「うそ」「ふく」という音から「ほらを吹く」を連想し、「嘘をつく」という意味だととらえる人がいますが、本来の意味ではありません。「とぼける」は「はぐらかす」、「豪語する」は「できるかどうかはっきりしないことを言う」という意味を持つため、ニュアンスとしては近い言葉ではありますが、はっきりとうそをついているわけではないので注意が必要です。
用例
○ 自分にはまったく関係ないと平気な顔でうそぶく。
○ 彼は、このプロジェクトは俺に任せろとうそぶいた。
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※この記事は『間違いやすいことばの意味探し辞典』(三省堂)の内容をWEB掲載のために再編集しています。
