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鶏むね肉を究極にしっとり仕上げるコツは?鳥羽周作シェフ伝授の秘技で「冷めてもやわらかい!」

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鳥羽周作

鶏むね肉を究極にしっとり仕上げるコツは?鳥羽周作シェフ伝授の秘技で「冷めてもやわらかい!」

※写真はイメージです

レストランsioのオーナーシェフである鳥羽周作さんが料理がおいしくなる知識&方法を解説!今回は鶏むね肉編。鶏むね肉はヘルシーだけどパサパサしている……そんなお悩みを解決します。鶏むね肉を究極的にしっとりさせるには? 話題の新刊『眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話』(日本文芸社刊)から、一部を抜粋してお届け!

低温と塩で水分を抱え込ませる

鶏むね肉はヘルシーで手に入りやすい半面、パサつくと一気に味気なくなります。そこで、ジューシーに仕上げるためのカギとなるのが、調理前の準備と余熱を使った加熱法です。

まず、塩を肉の重さの1%まぶし、30分ほど置いて肉全体になじませます。塩は調味だけでなく水分を保持する役割も担い、さらに油を加えれば、薄い膜となって加熱中の水分流出を防いでくれます。つまり、下味の段階で鶏むね肉の水分量は大きく変わるのです。

そして加熱の際は、余熱を生かすのが肝心。沸騰したお湯に鶏むね肉を沈め、10秒で火を止めてふたをし、そのまま26分置きましょう。この間にほかの料理の下ごしらえを進めておくと効率的です。鍋は85〜90℃前後を保ち、余熱でじっくり火を入れることで、肉をやわらかく仕上げることが可能です。

出来上がった鶏むね肉は、熱々のうちに切り分けて食べるのが理想です。塩だけでもしっとりと甘味が立ち、冷めたものとは歴然と異なるジューシーさが味わえます。

このように、鶏むね肉は「焼く」よりも「低温で炊く」と考えるほうがうまくいく食材です。塩で水分を抱かせ、余熱でやさしく火を通す―この流れを守るだけで、家庭の鶏むね肉はしっとりジューシーに生まれ変わります。

下ごしらえでジューシーさが決まる

鶏むね肉は常温に戻しておくこともポイントです
①肉の重さに対して1%の塩を振る
②30分置いて、繊維に塩をなじませる
③さらに油を加えると、薄い膜となって水分流出を防止できる

鶏むね肉に塩をまぶしてなじませると、水分が保持される。
また、油を合わせれば、それがコーティングの役割を果たして、加熱中も水分の流出を防げる。

余熱仕上げで冷めてもやわらかい

①沸騰したお湯に入れて10秒で火を止める
②ふたをして26分置き、余熱で中まで熱を通す
③余熱中はほかの料理の下ごしらえをして時間を有効活用!
④時間になったら取り出して熱いうちに切る

鶏むね肉を沸騰したお湯に入れて10秒で火を止め、ふたをして26分余熱で仕上げる。
そして、出来上がったら熱いうちに切り分けて食べるのが理想。
塩だけでもしっとりと甘味が立ち、冷めたものとは比べものにならないジューシーさが味わえる。

<鳥羽シェフ流>自宅でできる最強においしくなる料理の技術

鶏むね肉は「焼く」よりも「低温で炊く」と考えるほうがうまくいく

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※この記事は『眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話』鳥羽周作著(日本文芸社刊)の内容をWEB掲載のため再編集しています。

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