鳥羽周作シェフが作る【ふわふわオムレツの極意】オムレツに必要なのは「テクニックよりも下準備」とは?
レストランsioのオーナーシェフである鳥羽周作さんが料理がおいしくなる知識&方法を解説!今回はオムレツ編。家庭で作るオムレツが、ホテルで味わうような黄色くふわふわな仕上がりに! その秘訣は、焼き方ではなく仕込みにありました。話題の新刊『眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話』(日本文芸社刊)から、一部を抜粋してお届け!
卵液を仕込む段階で勝負が決まる
ふわふわで黄色いオムレツをつくるカギは、実は火加減よりも仕込みにあります。卵に生クリームを加えて、白身のコシが完全に切れるまで混ぜる——このひと手間で加熱の進み方がゆるやかになり、焼き上がりは格段にふわっとするのです。生クリームは牛乳でも代用できますが、仕上がりにおける味の豊かさは、やはり生クリームのほうが格段に上です。
また、塩を加えて混ぜたあとに卵液を濾せば、さらにきめ細かい舌触りに仕上がります。フライパンは18cmほどの小さめサイズが理想で、これなら卵液が広がりすぎず、適度な厚みを保てます。強火で熱したフライパンにバターを入れ、音が落ち着いたところで卵液を流し込みましょう。フライパンを揺らしながら菜箸で外側を内に入れ込み、全体が半熟になったら一度火から外すのがポイントです。
次に菜箸をゴムベラに持ち替え、奥に向けて卵を折り返していきます。奥まで届いたら表面を軽く焼き、持ち手をトントンと叩いて振動を与えると形が整います。オムレツの形をきれいに仕上げたいなら、菜箸よりもゴムベラのほうが使い勝手がよく、表面を傷つけずに仕上げられます。
オムレツは繊細なテクニックが必要なように見えて、実は準備がものをいう料理だと言えます。
生クリームがふわふわを生む
① 卵に生クリームを加え、白身のコシが完全に切れるまでしっかり混ぜる
② 塩を加えてさらに混ぜる
③ ザルで濾してなめらかにする
生クリームを加えて、白身のコシが切れるまで混ぜるのが最大のポイント。
さらに卵液を濾せば、きめ細かいふわふわの土台が整う。
18cmほどのフライパンが適度な厚みをもたらす
①バターを溶かし、音が落ち着いたら卵液を投入
②フライパンを揺らし、菜箸で外側を内へ入れ込む
③半熟の状態で一度火から外し、ゴムベラで卵を奥のほうへ折り返す
④持ち手をトントン叩いて形を整え、最後につなぎ目を焼く
18cmほどの小さめサイズのフライパンを使うと卵液が広がりすぎず、仕上がりに適度な厚みが出る。
菜箸とゴムベラを使い分け、形を整えればふわふわなオムレツの完成。
<鳥羽シェフ流>自宅でできる最強においしくなる料理の技術
黄色くふわふわになるオムレツをつくるカギは、火加減よりも仕込みにある
▼あわせて読みたい▼
>>白身の縁はカリッと香ばしく、黄身はまろやか!超絶おいしい鳥羽周作シェフ流【目玉焼き】の作り方 >>家庭でできる【最強においしい卵かけご飯】鳥羽周作シェフが伝授するコツは1に温度、では2は? >>「強火で一気に炒めるは間違い!?」鳥羽周作シェフが教える、焼きそばが劇的においしくなる超簡単なワザ※この記事は『眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話』鳥羽周作著(日本文芸社刊)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話
鳥羽周作 著
日本文芸社 刊
「パスタは平皿に盛ったらおいしさ半減」「肉汁が飛び出す最高のウィンナーの茹で方」「最強にうまいマックのアレンジレシピ」などなど、家庭の料理が感動的においしくなる! 絶対知っておくべき鳥羽流“料理の極意”を大公開!
※詳細は以下のボタンへ
