「いつか着るかも」をやめたら軽くなった。60歳・山岡まさえさんの“毎日の服”の選び方
「60代はぺたんこ靴しか履かない」「グレイヘアをきれいに見せる工夫」など、等身大のおしゃれや暮らしを発信し、同世代から支持を集める山岡まさえさん。新刊『60歳、服を7割手放して「ときめく暮らし」がはじまった おしゃれの幅も、人生も豊かになる』(Gakken刊)からお届けします。第3回は、60代だからこそ聞こえる“違和感の声”。
「いつか」のための服よりも、毎日の服を楽しみたい
かつてのクローゼットの中には、「いつか着るかも」という理由で置いてあった服がたくさんありました。でも、その「いつか」って、いつだろう? そう、実際、ほとんどこないのです。そのことに気づき、「いつかのための服」を手放すことに。
今、クローゼットにある「いつかのための服」は喪服だけです。
大事なのは、「いつか」より日常。「いつ着るかわからない」、いや、「いつまでたっても着ない」服よりも、「毎日の服」を大事にしたい。それが、服と向き合って、芽生えた私の気持ちです。
私が、「毎日着たい」と思う服って、どんな服? それは、着飾る服じゃない。人に見せるための服じゃない。「日常的に着ていて、気持ちがいい服」「どこにでも気軽に着ていける服」です。
以前は、「いつも同じ」に抵抗がありました。でも、それは他人の目を気にしていたからなんですよね。
好きならば、Tシャツとジーンズを毎日着たっていい。そう自分に許可したら、心もすっと軽くなった気がしています。
60代だからこそ聞こえる「違和感の声」がある
服を着たとき「しっくりこない」と、感じたことってありませんか? その違和感って、かなりの確率で正しいと思うのです。
昔の私は違和感があっても、「まあいいか」「気のせい」と購入してしまうことがよくありました。でも、そういう服って、クローゼットの奥にしまい込んだままになることがほとんど。
そんな経験を経た今、「違和感を信じる」ことの大切さを痛感しています。そして、年齢と経験を重ねた今だからこそ、「なんか、違う」を敏感に感じ取れるのではないかとも思うんです。
違和感は私の心の声。その声を無視せず、受け止めて対話する。その繰り返しで「自分の物差し」はどんどんクリアになる。すると、世間の物差しに振り回されなくなっていきます。
例えば、少し前に出合ったアクリルのニット。肌触りがいいし、軽い! 着てみて、違和感がないのです。以前は「天然素材のほうがいい」という先入観で決めがちだったけれど、「違和感」を基準にしたら、物選びの視野が広がりました。
