【豊臣兄弟!】ついに藤吉郎(池松壮亮)が城持ち大名に! 大胆な演出やクセ強キャラ・藤堂高虎(佳久創)からも目が離せない
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志賀佳織
第18回「羽柴兄弟!」
いよいよ藤吉郎が城持ち大名になるところまで来た。朝倉・浅井を討った信長は、その後、長篠の戦いで武田を破り、勢力を拡大。近江坂本城を拠点とする明智光秀、若狭の丹羽長秀(ながひで/池田鉄洋)など新たな武将たちが頭角を現し、織田勢はますます勢いを増していった。
そして、藤吉郎も羽柴筑前守(はしばちくぜんのかみ)秀吉と名前を変え、織田家の家老にまで上り詰め、とうとう浅井長政の領地である北近江を与えられ、長浜城を築いた。信長に仕えて20年、ようやく城持ち大名になったのだった。また小一郎も羽柴の姓を与えられ、その名を羽柴小一郎長秀と改めた。
世代交代は確実に進み、寧々(ねね/浜辺美波)の父、浅野長勝(ながかつ/宮川一朗太)が他界し、その位牌を拝みたいといって、母方の親戚の、加藤虎之介(伊藤絃)と福島正則(まさのり/松崎優輝)がやってくる。自身も両親の実の子ではなかったという寧々だが、子を産むことはできなくとも、この子たちの母として育てることはできると彼らに目を細めながら、その決意を語るのだった。
また岐阜城には、市と3人の幼い娘・茶々(ちゃちゃ)、初(はつ)、江(ごう)が長政の死から2年を経て、移り住むことになった。「わしが怖いか」と伯父・信長に聞かれた茶々は、父の形見のお守りを忍ばせた懐をぎゅっとつかんで、「怖くありませぬ。茶々はそんな弱虫ではござりませぬ」と凛として答えるのだった。長政を救えなかったことを詫びる信長に、市もまた決然としてこう答えた。「おやめください。私はこの手で長政殿を介錯したとき、心を決めたのです。行くも地獄、戻るも地獄。ならば前に。あの子らが同じ思いをせずにすむ世を、兄上が作ってくだされ」
ある日、城下の検分を小一郎が行っていると、橋が傷んでいるから直してほしいとの苦情を民から受ける。そこへ、「盗人じゃ!」という声がして見ると、大男(佳久創)が逃げていくのが目に入った。それは、姉川の戦いで見たことのある浅井軍の侍の一人だった。盗った、盗ってないでもめて、結局のところ、「自分は盗人から取り返しただけだ」と言ってその男は、その盗人を殺したと言い、血染めの金袋を持ち主に返した。小一郎は、その男が橋を渡れば逃げられたものを、なぜ逃げなかったのかと聞くと、橋脚が傷んでいると思ったという答えを聞いて驚く。男は藤堂高虎(とうどうたかとら)と名乗り、浅井が滅んでからの2年間、転々としていたと言う。そして「城勤めの者だ」と名乗った小一郎に、「家臣にしてほしい」と頼み込む。
越前一向一揆から戻った秀吉のもとを、竹中半兵衛(はんべえ/菅田将暉)が訪ねてくる。半兵衛は、城の自慢をする秀吉に、「地の利を生かした立派な城だ」と褒めながらも、しかし「肝心なものが足りておりませぬ」と苦言を呈する。それは「子飼いの家臣」であるというのだ。「それが一代で上り詰めた羽柴殿の弱みでござりまする。戦場においても国造りにおいても、信用できる有能な家来を召し抱えるのです」。半兵衛は「若き才を」求めたほうがよいと進言する。
そこで秀吉たちは、「家臣を決める試験」を行うことに。本当にこんなことが行われたのか否か、そこはよくわからないが、「家臣に必要な条件」とは何なのか、それがこのことを通じて何となくわかってくるのが面白い。
試験は「一ノ関」「二ノ関」「三ノ関」まであって、最終的に召し抱えられるのは3人だ。秀吉は、自分は百姓出身であるため、身分にはこだわらないと告げた。受験者の中には、先日の藤堂高虎、片桐且元(かつもと/長友郁真)、平野長泰(ながやす/西山潤)、石田三成(みつなり/松本怜生)らもいた。一ノ関は槍の試験。二ノ関は積まれた米俵が、籠城した場合に何日もつかという計算。そして三ノ関が、寺で座禅を組んでいるときに、まやかしの火事の煙が充満してきたときにどういう行動をとるかを見るものであった。
最終的に、その場、その場で光る才覚を発揮した藤堂、片桐、平野、石田の4人が残った。しかし、召し抱えられるのは3人まで。秀吉は、「おぬしらで決めろ。調略せよ」と命じる。最終的に、三成の申し出で、三成と高虎の禄が1人分でいいので、4人召し抱えてほしいと頼んできた。
しかし、秀吉は今回は3人だと言って、高虎以外の3人に決める。立ち去ろうとする高虎に、秀吉は声をかける。「待て。そういう気の短さがお前の短所じゃ。お前は小一郎の家臣となれ」
なぜ自分を……と問う高虎に、小一郎は、過日、橋が壊れることを見越して、ほかの者が川に落ちてはいけないと考えて逃げるのを止めた高虎の思慮を褒めてこう告げる。「お前は気が短いが、いざというとき、人を助けることのできる男じゃ。わしにとっての初めての家臣じゃ。よろしゅう頼むぞ、高虎」
祝の宴の席でなか(坂井真紀)は、二人の息子に言うのだった。「あんたらならできる。いや、あんたらだからこそできるんだ。だって、あんたらはずっと向こう側にいたんじゃないか。あの頃、あんたらがいてほしかったと思うようなお大名になりんさい」
信長の家臣から、いよいよ一国一城の主へと歩を進めた秀吉と、それを支えてますます活躍の場が広がる小一郎。これから彼らの国造りの物語に拍車がかかって進んでいくのが楽しみだ。新しい時代の新しい世の中を、どう作っていくのか。百姓の心を忘れずに進めるのか。理想だけでは解決できないときに、果たしてどういう選択をしていくのか。それをどう視聴者に、説得力を持って見せてくれるのか。ぜひ注目していきたい。
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