母からの電話やLINEでドキッ…それは限界サイン。こじれた母娘関係を見直す第一歩と、心を守る線引きのコツ
介護や子の自立を機に、母と娘の関係性に悩みを深める女性へ、カウンセラーの横山真香さんは「無理に仲よくしなくていい」と語ります。自分を守る境界線の引き方を知り、心地よい関係を築くヒントを伺いました。
▼前編はこちら▼
>>母と娘は無理に仲よくしなくていい––––カウンセラー横山真香さんに聞く、心を守る「境界線」と距離感の整え方
お話を伺ったのは
横山真香さん 母娘関係改善カウンセラー
よこやま・しんこ●メンタルケア心理士。母娘問題専門のカウンセラーとして活動する他、母娘関係や自己肯定感に関する講座などを主宰。著書に『あなたは、もっとラクに生きられる 長女が“母の呪縛”から自由になる方法』(大和出版)。
孫の代まで引き継がれる「世代間連鎖」を断ち切って
母娘関係の悩みは、二人だけの問題にとどまらない。
「お母さんとうまくいっていないと、その確執が自分の娘への接し方に投影され、今度は娘からその子へ引き継がれてしまうことがあります。これを『世代間連鎖』といいますが、もし今、お母さんとも娘さんとも関係が悪化しているのなら、まず娘さんとの関係を見直して。お母さんとの関係を見つめ直すことも大切ですが、次世代との関係にエネルギーを注ぐほうが、順番としていい場合もあります」
もう一つ、無視できないのが「長女」という役割が引き起こす悩みだ。
「『長女だから、しっかりしなくては』という長女気質は、母や家族、周囲との関係性の中で自然と育まれます。私には娘が二人いますが、下の娘が生まれたとき、上の娘が『長女だから』と悩むことがないよう『お姉ちゃん』とは呼ばずに育てたんです。それでも親は無意識に長女を頼りにするのでしょう。やはり次女より責任感が強く、周囲に気を遣いがち。『長女だから』と頼りにされることが苦しいと感じているのなら、介護と同じく自分の生活や心を最優先に。長女が抱えがちな完璧主義を手放してみるといいと思います」
自分だけではどうしていいかわからないという場合は、カウンセラーなどの第三者に相談するという方法も。
「カウンセリングは自分では気づきにくい思考のゆがみを認め、日々をラクにするための前向きな手段。便利ツールのひとつとして気軽に受けてみてもいいのでは。オンラインで相談もできるので、対面よりも緊張せずに話せると思いますよ」
Q 母と娘の「ちょうどいい距離感」とは?
A お互いが無理をしていない状態がベスト
「ちょうどいい距離感とは、お互いが『無理をしていない』状態のこと。自分では無理をしていないつもりでも、相手の電話やLINEにドキッとしたり、体がこわばったりするようなら、それは心が限界を感じているサイン。その反応を見逃さず、まずは『私は無理していたんだ』と自覚すること。それが関係を見直す第一歩となります」
