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植えつけ時期を逃したくない花【ガーデニング】今植えて春満開に咲く【秋植え球根】7選

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光武俊子

園芸店の店先にコロコロかわいい球根が並んでいます。チューリップにスイセン、ムスカリにアネモネ……。どれも来年の春を彩る花々。球根をポンと土に植えておくと、冬の寒さが合図になって目覚めた花々が春に咲きます。育てやすく人気の高い秋植え球根7種をご紹介しましょう。

寒さの前に根を張らせて、再来年も楽しむ

今、園芸店に並んでいるのは「秋植え球根」と呼ばれるもの。10~11月に植えつけると2~5月に開花します。

じつは年明けに植えても花は咲きます。けれども、本格的な寒さの前に根をしっかり張らせると球根は花後にまた大きくなって、再来年の春も咲くのです。球根1球を何度も楽しみたかったら、植えつけ時期が大切。今がラストチャンスです。

球根は花を咲かせるだけの栄養をもっているので、水に触れたり(水耕栽培)テーブルに転がしておくだけでも花が咲きます。

草花用培養土を入れた鉢やシャベルの刃の深さほど掘った花壇に、球根をポンと入れて土をかぶせ、水やりしておくだけでOK。タネから育てるよりずっと簡単確実に花を咲かせられるので、ガーデニングビギナーさんにもぴったりです。

育てやすく人気の高い秋植え球根7種を紹介します。

みんな大好き! チューリップ

開花期:3月下旬~5月中旬
草丈:10~60㎝
原産地:中央アジア~北アフリカ

新潟や富山から毎年、新品種が登場。花弁のとがったユリ咲きやオウムの羽を思わせるパーロット咲きなど、多彩な園芸品種があります。また、花はやや小ぶりになりますが、ナチュラルな雰囲気の原種系チューリップも丈夫ですてき。開花は1週間~10日ほどですが、開花期の異なる数種を植えると、次々に咲く花が楽しめます。

ブルーの花が長く咲く ムスカリ

開花期:3~5月中旬
草丈:10~25㎝
原産地:西アジア~地中海沿岸

小花を集めてブドウの房のように咲く小型の球根植物。球根も小さいので、小鉢に何球も植えて咲かせたり、花壇の縁取りなどにするとかわいらしいものです。色はブルーのほかに白やピンクもあります。チューリップに比べると1花が長く咲き、1球から複数の花が楽しめて、植えっぱなしで毎年咲くから人気です。

群れ咲かせるとかわいい クロッカス

開花期:2~4月
草丈:5~15㎝
原産地:地中海沿岸~小アジア

針のような細い葉を地際で出し、ぷっくり開く愛らしい花です。寒さに強く霜が降りる時期に咲き出して、春を告げてくれます。小さめの球根を芝生の中に埋めておいたり、水栽培してもよいでしょう。黄色や紫、白などに写真のようなストライプの園芸品種もあります。秋に咲く仲間には料理の彩りに使うサフランも。

ふわりとした花姿が魅力 アネモネ

開花期:2~5月
草丈:15~40㎝
原産地:ヨーロッパ南部~地中海沿岸

日本に自生するイチリンソウの仲間で、秋植え球根として出回るのはおもにコロナリアという種類。市販の球根はカリカリに乾燥した小さなものですが、1球からいくつも花茎を伸ばしてふんわりした花を咲かせます。乾燥した球根が急に水浸しになると腐りやすいので、あらかじめ水やりした用土に植えつけましょう。

丈夫で次々に咲く スイセン

開花期:12~4月
草丈:10~60㎝
原産地:ヨーロッパ~地中海沿岸、北アフリカ~アジア中部

日本各地の海沿いに群生する房咲きのニホンズイセンをはじめ、中央の花冠が目立つラッパ咲きなど、多彩な種類があります。年内から咲き出し、寒中に甘い香りを漂わせる種類なども魅力的。日本の気候に適していて、丈夫で育てやすく、次々に咲きます。とくに初心者向きの球根植物。

春の香りが満喫できる ヒアシンス

開花期:3~4月
草丈:15~25㎝
原産地:地中海沿岸~中央アジア

大きめでどっしりした球根は、種類によって紫色を帯びて美しい。球根自体も眺められる水耕栽培は、室内で甘い香りが楽しめておすすめです。専用容器でなくても、ビー玉などを用いて発根までは球根の底が水に触れるように調整すれば大丈夫。花後は花茎を株元で切り、鉢や庭に植えて球根を太らせると翌年も咲きます。

可憐な姿で愛される スノードロップ

開花期:2~3月
草丈:5~20㎝
原産地:東ヨーロッパ~中央アジア

小型の球根植物で学名はガランサス。まだ雪の残る中でうつむきがちに咲く姿は、春の訪れを告げる妖精のよう。球根も株も小さいので、まとめて植えると引き立ちます。ほかの球根植物同様、6月ごろには茎葉が枯れ、植えっぱなしで翌年も咲きやすい。夏に土壌が乾きすぎないよう落葉樹の下などに植えましょう。

休眠する夏は水を切って眠らせて

秋植え球根は秋に植えると根を伸ばしますが、茎葉が伸び出るのは早春。それまで地上には何もないので、つい存在を忘れがちです。鉢植えはできたらパンジーやビオラなど、冬の間も咲き続ける花と寄せ植えにすることで、水やりを忘れずにすみます。

とくにチューリップは芽出しのころに水切れさせると、花が咲きにくくなるので気をつけて!

球根の花が終わり、6月ころには葉が黄変します。その間は光合成により球根を太らせているので、鉢植えは表土が乾いたら水やりを続けましょう。茎葉が枯れたら水やりをやめて、鉢を雨の当たらない風通しのよい涼しい場所に保管。10月になってから水やりを再開すると、また芽が出ます。再来年春も咲いてくれるように、球根を育ててみてください。

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