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「どうする家康」信長に不満を募らせる家康の大葛藤。姉川の合戦では、家康はやる気満々だったという説も⁉︎

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鷹橋 忍

信長の意向で浜松城を本拠に

ドラマでも触れていましたが、遠江国(現在の静岡県西部)を制圧した家康は、姉川の戦いの前年の永禄12年(1569)、遠江国の国府所在地だった見付(静岡県磐田市)を新たな本拠とするため、見付城(城之崎城)の修築を進めていました。

ところが、家康は信長の意見に従い、見付城の修築を取りやめます。
ドラマのように、信長の意見は逆らいがたいものだったのでしょうか。

いずれにせよ家康は、引間城を大改修して浜松城と名を改め、翌元亀元年(1570)6月頃に(おそらく姉川の戦いに出陣する前)、本拠を移したとしたとされます。

正妻・瀬名や嫡男・信康と別居

浜松城の前身となった引間城は、飯尾氏の居城でした。
ドラマでも、渡部豪太さんが演じた飯尾連龍が引間城の城主でした。
第11回「信玄との密約」では、関水渚さんが演じた飯尾連龍の妻・「椿姫」こと田鶴が、夫亡き後は、女城主として城を守り、家康と対決し、華々しく散りましたね。
家康はこの浜松城を本拠に、29歳から45歳までの17年間を過ごすことになります。

かつて本拠としていた岡崎城は、細田佳央太さん(幼少期は寺嶋眞さん)が演じる嫡男の信康(幼名は竹千代)が城主となり、有村架純さんが演じる正妻の瀬名(築山殿)も岡崎に残りました。

完全な別居状態となったのです。
別居生活を送るなかで、家康と瀬名、信康と家康の関係に変化が生じていきます(黒田基樹『家康の正妻 築山殿 悲劇の生涯をたどる』)。

そして、悲しい結末が待っているのですが、それはもう少しだけ先の話です。

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