効果的な肩こり予防法!シャンプーの姿勢から始めよう
「四十肩、五十肩と呼ばれる肩の痛みは、小さな疲れが積もって生じた体の悲鳴です」というのは、カイロプラクティック町田院長の町田秀樹先生。日ごろの生活習慣を見直して、肩こりを予防しましょう。お風呂で髪を洗うとき、キッチンで料理や洗い物をするときの姿勢をチェックします。
頭を下げず、胸を張ってシャンプーしよう
シャンプーするときは、頭を洗っているので肩を動かして腕は上がっていると思うでしょう。
しかし、実際はそうではありません。大多数の人が腰も背中も、首も丸めて頭を下に落とし、腕をほとんど上げることなく頭を洗っているはずです。そのとき、肩関節はほとんど動かさず、ひじより先だけを動かしています。
この状態は、肩をすくめて胸を縮め、巻き肩が強調されたような形になっています。
幼い頃は親などにやってもらっていたシャンプーも、だんだん自分でするようになると、慣れるほどに動きを小さくして、 楽に効率よく洗えるようになっていきます。
その結果、四十肩・五十肩を招くような 動きを小さい頃から体が覚えていってしまうのです。
四十肩・五十肩にはなりたくないと予防したいのなら、痛くないうちからシャンプーのテレビCMで勢いよく洗っているシーンのように、胸を張って、腕は横から上げて、顔は前を向きながら、しっかりと洗いましょう。
初めは疲れますが、首周辺の筋肉には最も負荷のかからない方法です。
台所仕事は顔を手に近づけすぎないように
食事を作るときや食器を洗うときは、前かがみになります。しっかり前かがみになれば体をきちんと使えますが、軽く前かがみくらいだとどうしても体の使い方がいい加減になりがち。さらに、時間が長いのも大きな理由です。
家事の姿勢の特徴として、よく前かがみで腕が前に垂れる状態になることが挙げられます。この姿勢では背中が丸くなるので、巻き肩になりやすくなります。それが毎日、数十分から数時間行われると、体にとって無理をした疲れがたまっていきます。
こうした軽く背中が丸くなった前かがみは、いずれ大きな負担になっていきますから、しっかり改善する必要があります。
改善法は、立ったままひざを前の面につけるなどして、太ももを立てること。すると、体の重心の位置が前に行き、股関節が正しく動いて曲げられるので、猫背にならずに前かがみになることができます。
もうひとつ重要なのが、顔と手の距離を保つようにすること。お皿を割らないようにとか、細かく切り揃えるとか、どうしても注意を払います。そのとき、手に顔が近づくと、より猫背になります。最初はやりにくいですが、顔と手の距離が重要です。
※この記事は『「肩が痛い」「腕が上がらない」人のお助けBOOK』町田秀樹著(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。
※2022年12月30日に配信した記事を再編集しています。
「肩が痛い」「腕が上がらない」人のお助けBOOK
町田秀樹著
主婦の友社刊
四十肩・五十肩を軽く見て放置すると、凍結肩になってしまうことがある。これを防ぐための肩関節しぼりや生活術を紹介する。