【七五三】のしきたりと最近の傾向は? 孫の誕生から卒業・就職祝いまで、50代から心得ておきたい冠婚葬祭の常識
七五三
出産からこれまで、無事に成長してきたことを感謝し、幸福を願う行事で、3歳の男女児、5歳の男児、7歳の女児の成長の節目を祝う行事です。
11月(地域により10月)15日、またはその前後の都合のいい日に、近くの神社や寺にお参りします。
本来は、数え年に行いますが、最近は満年齢で行うのが一般的です。
神社でおはらいを受け、祝詞をあげてもらう場合は、事前に予約が必要か、初穂料(祈願料)の額はいくらかを確認します。「お気持ちで」と言われたら、赤白蝶結びの祝儀袋に「初穂料」と書いて5000円程度を包みましょう。祝儀袋には子どもの名前を書きます。お寺の場合は表書きは「お供物料」でよいでしょう。
おはらい後には、千歳飴やお守りをいただくのが一般的です。
子どもの衣装は、母方の実家が用意するのが通例でしたが、最近は貸衣装を利用する人がふえています。品薄になる前に、早めに手配しましょう。
入園・入学・進学祝い
入学祝いは、幼稚園入園、小・中学校、高校、大学への進学など、子どもが新しい社会へ踏み出す節目を応援するお祝いです。
身内のお祝いなので、祖父母、子どもの両親、叔父、叔母くらいまでがお祝いを贈り、両親の友人・知人は、お祝いの言葉だけで十分です。
祝う側として心がけたいのは、祝われる子どものきょうだいへの思いやりです。特に、小学校入学では、弟や妹など幼い子がいる場合は「おにいちゃん(おねえちゃん)だけ何かもらった」と疎外感をもつことがあります。お祝いを贈る際、本人だけでなく弟や妹にも小さなおもちゃやお菓子を添えて渡すと、親にも喜ばれるでしょう。
成人式(成人祝い)
成人祝いは満20歳を迎えたあとの成人の日に祝います。
ごく内輪のお祝いなので、両親や近親者以外からのお祝いは不要。会ったときに「成人式ですってね。いよいよ大人の仲間入り、おめでとう」などとお祝いの言葉をかけるだけで十分です。
親からは記念になる品を贈るのが慣例になっています。男性の場合は、スーツなどが一般的で、女性は、変わらず振袖が人気です。
しかし、最近は、長く使える冠婚葬祭用のパールのネックレスや時計など、現実的なものをお祝いにするケースもふえています。しきたりにこだわらず、本人の意向を尊重しましょう。
卒業・就職祝い
卒業と進学や就職が続くときは「これから」を優先させ、「卒業祝い」ではなく「進学(就職)祝い」とします。
内輪のお祝いなので、両親や祖父母くらいまでがお祝いを。現金やギフト券のほか、就職では男性ならスーツやネクタイ、女性ならハンドバッグなど、新生活の即戦力になるものを贈るのもいい記念になります。
※この記事は『50代からの冠婚葬祭きちんとマナー』岩下宣子監修(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。
※2022年11月6日に配信した記事を再編集しています。
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現代礼法研究所主宰
岩下宣子
共立女子短期大学卒業。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流の小笠原清信氏のもとでマナーを学ぶ。1985年、現代礼法研究所を設立。多数の企業や公共団体などでマナーの指導、研修、講演、執筆活動を行う。NPO法人「マナー教育サポート協会」理事長。『美人のことば練習帖』(三笠書房)、『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(KADOKAWA)、『書き込み式おつきあいを大切にする安心メモリー帖』(池田書店)、『冠婚葬祭マナーの新常識』(主婦の友社)など、著書、監修書多数。
共立女子短期大学卒業。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流の小笠原清信氏のもとでマナーを学ぶ。1985年、現代礼法研究所を設立。多数の企業や公共団体などでマナーの指導、研修、講演、執筆活動を行う。NPO法人「マナー教育サポート協会」理事長。『美人のことば練習帖』(三笠書房)、『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(KADOKAWA)、『書き込み式おつきあいを大切にする安心メモリー帖』(池田書店)、『冠婚葬祭マナーの新常識』(主婦の友社)など、著書、監修書多数。
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岩下宣子監修
主婦の友社刊
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