大人のひとり暮らし【後編】用途ごとに部屋を使い分けてメリハリを!イラストレーター柿崎こうこさん
住まいは暮らしの土台です。戸建てと集合住宅、賃貸、それとも持ち家? ひとつひとつの選択が、新しい暮らしをつくります。今の自分、これからの自分にぴったりくる住まいを見つけた人たちの実例集『大人のひとり暮らし 住まいとお金』から、イラストレーター 柿崎こうこさんの暮らしを紹介します。今回は後編です。
★前編はこちら★
【大人のひとり暮らし】郊外に越して、老後の貯蓄に。2匹の猫と暮らす。イラストレーター 柿崎こうこさん
PROFILE
イラストレーター
柿崎こうこさん
青森県生まれ。セツ・モードセミナー卒業後、96年からイラストレーターとして活動。現在は神奈川県で猫のまるお、しろと暮らす。著書に『50歳からの私らしい暮らし方』(エクスナレッジ)。
https://www.kakizakikoko.com
暮らしのこと
自分で考え、自分で決める。 その小さな積み重ねが、暮らしを肥やす
入居前、気になっていた3DK という細かい間取りは、用途ごとに部屋を使い分けられ、メリハリのある暮らしができることを発見。また、扱いにくいと思っていた和室も、和風をあえて隠さず、ヴィンテージ家具や小物でポイントをつくることで、自分好みの落ち着きのあるリビングに。
「若いころには選ばなかったであろう物件を、今ならではの視点で楽しめるようになったのがうれしくて。その昔、CM で見かけて以来ずっと憧れていた、どこか懐かしく、あたたかみのある部屋に似ているような気もするんです」
とりわけ、明るいダイニングは柿崎さんのお気に入り。都心の狭い家では置けなかったダイニングテーブルを新調し、暮らしの拠点に据えました。
そのテーブル探しに費やした時間は約2カ月。まずは本やピンタレストなどを見てイメージをふくらませ、手持ちの家具との相性やサイズ感などをシミュレーション。色、ディテール、質感など少しの引っかかりもないように、焦らず、じっくり。
「本来、すぐに答えを出したがるタイプだからこそ、慎重に。時間は気にせず納得がいくまで考えるようにしています」
家探しも、もの選びも。何事においても自分で決める。その姿勢が自信となり、おだやかな日常をもたらします。ですがその一方で、思考が現実的になりすぎると暮らしが単調になってしまいがち。
「先行きの不透明さにとらわれるのではなく、明るく、夢のある未来を描いていきたいです」