【大奥】源内(鈴木杏)と田沼(松下奈緒)の口吸いシーンに注目が集まる。治済(仲間由紀恵)は大奥をかき乱そうとしているのか
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田幸和歌子
江戸時代の男女逆転の世界が描かれる、NHKドラマ10「大奥」のシーズン2が始まりました。豪華キャストからも目が離せません。シーズン1に引き続き、数々のドラマレビューを執筆するライター田幸和歌子さんに語っていただきます。
※ネタバレにご注意ください
★前回はこちら★
「大奥」シーズン2開始!「村雨さん」がトレンド入り。鈴木杏の早口演技も絶賛される
男女逆転の江戸パラレルワールドを描いた、よしながふみの人気漫画『大奥』を原作に据えたドラマ10『大奥Season2』の第2話が10月10日に放送された。
青沼(村雨辰剛)の蘭学講義は、伊兵衛(岡本圭人)や家治の御台・五十宮も加わり賑わいを見せる。ある日、意次(松下奈緒)が源内(鈴木杏)を連れ立って講義部屋を訪れる。
源内は、とあるマタギの村で赤面に感染した熊を発見し、マタギたちの話を聞いたことから、赤面を「治す方法」ではなく「かからない」方法、つまり“赤面のサボン”を見つければいいと提案する。
一方、意次は異例の大出世を遂げ、老中に。意次の美しさや輝かしい活躍は大奥の女たちまで魅了してしまうほどであったが、その裏で意次のことを良く思わない人物もいた。吉宗公の孫にあたる田安定信(安達祐実)だ。
定信は吉宗を崇拝しており、派手な着物を着る現在の上様や意次は邪道だと気に食わない様子。さらに、一橋治済(仲間由紀恵)の画策により養子に出されてしまうが、それを意次が仕組んだことだと勘違いし、意次への恨みをますます募らせることに。
その頃、御台・五十宮(趙珉和)の計らいにより、大奥には杉田玄白など著名な蘭学者が次々とやってくる。どこか不自然なほど赤面の研究を急ぐ五十宮の様子に違和感を持つ青沼だったが、予感は的中。
「私はもう長ごないんや」と五十宮は打ち明ける。触ってわかるほどの大きなしこりがお腹にできてしまっているという。自分に相談してくれたらと嘆く青沼に対し、「治らへんかった時は『蘭方医学のせいや』て言われかねないやないか」と返す五十宮。
五十宮の姫・家基は自分の実の娘ではないということから、ずっと空しさや寂しさを抱えていた五十宮。しかし、青沼の蘭学教室で仲間と共に机を並べて、学び、“赤面を駆逐する”という高い志まで得たことで、心の穴が埋まったのだと涙ながらに語る。それほどまでに、五十宮にとっての蘭学教室の存在は大きなものとなっていたのだ。
ほどなくして、五十宮は36歳という若さでこの世を去った。青沼たちは、五十宮の遺志を継ぎ、ますます研究に勤しむように。
その一方、大奥に「蘭方はすごい」という噂が高まることで、漢方医らは自らの立場を危ぶまれるようになり、定信に告げ口をする。意次に恨みを持つ定信は、早速意次に蘭学の講義の中止を求めに行く。
しかし、吉宗公の遺志を引き継いでいるのは意次のほう、髪型や着物、上っ面だけ真似したところでと源内から咎められ、かえって返り討ちに遭ってしまう。虫の居所が悪い定信に治済が接近。意次と定信を対立させることで、大奥をかき乱そうとしているようにも伺える。