「大奥」シーズン2開始!「村雨さん」がトレンド入り。鈴木杏の早口演技も絶賛される
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田幸和歌子
江戸時代の男女逆転の世界が描かれる、NHKドラマ10「大奥」のシーズン2が始まりました。豪華キャストからも目が離せません。シーズン1に引き続き、数々のドラマレビューを執筆するライター田幸和歌子さんに語っていただきます。
※ネタバレにご注意ください
男女逆転の江戸パラレルワールドを描いた、よしながふみの人気漫画『大奥』を原作に据えたドラマ10『大奥Season2』の第1話が10月3日に放送された。
Season1では、家光公(堀田真由)から吉宗公(富永愛)までの時代における、将軍を巡る権力やお世継ぎ問題などを軸に物語が展開していったが、Season2では「医療編」と「幕末編」の2部構成でその後の江戸幕府の様子が描かれる。
先日始まった第1部「医療編」は、吉宗の遺志を継いだ蘭方医たちが、若い男性だけに感染する謎の疫病「赤面疱瘡」の撲滅に立ち上がる物語だ。
月日は流れ、8代将軍・吉宗公が亡くなってからおよそ20年が経過していた。亡き吉宗公より赤面疱瘡の撲滅を託された田沼意次(松下奈緒)は、大奥で蘭語や蘭学を教えられる学者を探していた。そこで、意次から学者探しの内命を受けたのが平賀源内(鈴木杏)であった。
源内は長崎の出島で蘭学の習得者探しに奔走。その中で、オランダ人と遊女の間に生まれた蘭方医・吾作(村雨辰剛)と出会い、赤面疱瘡の解明に挑むため大奥入りを誘う。
初めは「大奥の男たちに蘭学ができるわけがない」と拒む吾作だったが、“間の子”というだけで人々に気味悪がられてきた過去から、源内の「ありがとうと言われたい」という思いに共感し、大奥入りを決心する。
「良かことばして、みんなに『ありがとう』って言われたかと。江戸では、おいのことを待ってくれとる人が1人はおるとやろ?」
そう問いかける吾作に、源内は「ありがとうありがとうありがとうありがとう!」と嬉しそうに連呼するのだった。
大奥入りを果たした吾作は名を青沼と改め、御右筆助・黒木(玉木玲央)の補佐のもと蘭学の講義を行うことに。しかし、見慣れない異質な存在である“間の子”に拒否反応を示す人は大奥でも多く、講義の時間には誰も姿を現さなかった。
黒木1人を相手に講義を始めようとしたその時、御半下の一人が体調を崩した仲間たちを診てほしいと頼みに来る。当時、死に至る恐ろしい病であった風熱(インフルエンザ)だと見抜き、青沼は治療を開始する。