バブル時代の贅沢三昧から年金5万円でやりくりする紫苑さん・72歳。衣服費ゼロ円で、こんなにおしゃれ!その秘密は?
月5万円の年金でやりくりするには? 知恵と工夫をちりばめたセンスあふれる節約生活をつづったブログが大好評の紫苑さん。楽しくおしゃれな節約生活を成功させた秘訣はどこにあるのでしょう。食、おしゃれ、住まいとインテリアのコツを6回に分けてご紹介する3回目は、おしゃれ大好きな紫苑さんに衣服費をおさえる方法についてうかがいました。
目次
PROFILE
紫苑さん
しおん・1951年生まれ。
地方新聞社の東京支社勤務を経て、フリーランスのライターに。コロナ禍の2020年、月5万円の年金でやりくりする暮らしをつづったブログ「ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫」を開設。健康によい節約レシピ、おしゃれを生み出すリメイク術などが人気を集め、新聞、雑誌、テレビなどでも話題に。著書に『71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活』(大和書房)、『72歳ひとり暮らし、「年金月5万」が教えてくれたお金との向き合いかた40』。
ブログ「ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫」
https://blog.goo.ne.jp/sionnann
★前回はこちら★
年金5万円で、食費は月1万円!紫苑さん 72歳はスイーツを食べたいときにどうしてる?服や着物に湯水のごとくお金をつぎ込んだ40~50代
賢い節約で知られる紫苑さんも、30年ほど前のバブル期前後、40~50代の働き盛りのころにはお金に関して無頓着で、贅沢三昧をしていた時期もあったといいます。
「もともと私はおしゃれが大好き。以前はお金が入ると、街で見かけた自分好みの素敵な服や小物を買わずにはいられませんでした。ブランドものしかりで、ヴィトンやグッチのバッグも買っていましたよ。バッグは取っ手が壊れて修理代がかかるので、今は押し入れで眠っていますけれど」
着物にもハマっていて、着物ブログを始めたほどです。
「じつは50歳前に初期の乳がんを発症したこともあって、大好きな着物を着てきれいになりたいと思ったんですね。仕事用の口座から10万、20万と大金を引き出して着物の支払いにつぎ込み、買いためた着物は100枚以上。小物類も半端な数ではありません。押し入れやベッド下はもとより、桐たんすの底が抜けるほど部屋中にぎっしり詰め込んでいて、当時思春期前後だった子供たちとの摩擦のタネになったこともありました」
ファッション費の予算はゼロ円!リメイクがやみつきに
ファッションが大好き。着物も欠かせない紫苑さんでしたが、節約生活を始めてから一念発起——。
「支出を見直したら、生命保険と食費を除くと一番出費が多かったのが、着物、洋服、小物類などのファッション費でした。これを減らさないことには、月5万円生活は夢のまた夢。なんとかカットする工夫をするようになりました」
ファッション費の予算はどのくらいに?
「ほぼゼロ円です! 街やネットでどんなに素敵な服や小物を見かけても、新品はまず買いません。でも、おしゃれ心まで手放すのはつまらないですよね。そこで、家にある手持ちの服を、今の自分の体型や雰囲気に合わせてリメイクすることにしたのです」
ショーウインドウで素敵な服を見つけると、携帯のカメラで撮っておいて、「この着こなしはすてきね」と、リメイクの参考にすることも少なくありません。
家計を相当圧迫していた着物は、もうこれ以上必要ないと思い定め、新たに購入するのはすっぱり断念。手持ちの着物も、この先着るだろうと思えるものを残して、少しずつ人に譲ったりして断捨離中です。
「とはいえ、布が大好きなので、処分するには忍びない着物をほどいて洋服のリメイクに使ったり、パッチワーク風に組み合わせて仕立て直したりしています。予想以上に素敵な仕上がりになって、お金をかけずにおしゃれを楽しめることがわかり、リメイクがやみつきになりました」