和田秀樹さんが「60代からは見た目が10割」という理由は? イメチェンは何歳からでも遅くない!
「見た目が10割」には、どんな意味が込められているのでしょう。「見た目が老け込むと、意欲もなくなってきます」と和田さん。高齢期を元気に生きていくためには、つねに意欲を失わないようにしなければならない。実はそれを保障するのが「見た目」なのです。話題の新刊『60代からの見た目の壁』から、和田秀樹さん流の「見た目」についてご紹介しましょう。
見た目とセットで生き方がある
見た目をかっこよく見せるやり方は、決して若く見せるだけではありません。大事なのは自分のキャラ(役割)に合っているかどうかでしょう。
実年齢がいくつかということにもよりますが、やや老けた感じに見せるとか、年寄りくさいイメージを利用するという方法もあってよいと思います。
見た目というと、つい若くしないといけないように思ってしまいますが、60歳を過ぎたら、自己演出が必要だということ。自分をどんなふうに見せたら一番かっこよく見えるのか、そういう演出をしたほうがよいということです。
自己演出というのは、性格も含めてということ。自分が人とつきあうにあたって、ベテラン感をにおわせながら、相談に乗って上げるキャラがよいのか。あるいは、若づくりして、若い人たちと一緒に遊ぶキャラがよいのか、それを見極めることが大事です。
自分のキャラに合わないことを演じ続けるのは、けっこう大変なことです。ですから、自分がどんなキャラなのか、一度考えてみるとよいと思います。
見た目はもちろん大事ですが、人は見た目とセットになって生きているので、演じるといっても、自分のキャラに合ったほうがよいでしょう。
例えば、俳優の藤竜也さんみたいに、静かなバーのカウンターで、1人で飲んでいるのが似合うおじさんみたいなキャラがあります。
自分がそういうのが似合うと思うなら、そういうキャラを演じればよいし、みんなで居酒屋に集まってワイワイやるのが似合うと思っているなら、そういうキャラに徹すればよいのです。
白髪でも似合っていればよい
自分は昔から老けて見られると思っているなら、それを逆に利用するという考えもあると思います。
フリーアナウンサーの近藤サトさんは、グレイヘア(銀髪)を自身のイメージにしています。でも彼女はまだ50代ですから年齢よりも老けて見せている要素がないとはいえません。
女性は白髪を染める人がほとんどですが、つねに染め続けるよりも、いっそ開き直って、銀髪を売りにしてもよいと思うのです。
男性もハゲをズラや帽子で隠すよりも、いっそ開き直ってスキンヘッド(剃髪)にする方法もあります。それが似合うのであれば、それはそれでよいのです。
もちろん、吉永小百合さんや草刈正雄さんのように、若く見せたほうが似合う人もいます。それは、吉永さんなり草刈さんなりの美学で生きているので、とても似合っていると思います。少なくとも、「あの若づくりはちょっとイタい!」というふうには見えません。
かつて「ズラ疑惑」が浮上したベテランのフリーアナウンサーの方がいます。それが事実だとしても、彼は自身の美学で生きているから、他人がとやかく必要はありません。
そういう自分なりの美学を追求するために、「自分にはこういう服が似合うのではないか?」と、いろいろチャレンジするのは、できるだけ早く始めたほうがよいと私は考えています。 そんな高価な服は買えないという人がいるかもしれませんが、子どもが独立し、ローンも払い終えて、退職金が入って、お金と時間に余裕ができたのであれば、それを始めるためのお金くらいはあると思うのですが、いかがでしょうか。