【中野翠のCINEMAコラム】隠しカメラに写っていた意外な人物。 未解決事件の真相は?『12日の殺人』
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中野翠
ユニークな視点と粋な文章でまとめる名コラムニスト・中野翠さんが、おすすめ映画について語ります。今回の映画は、フランスの鬼才ドミニク・モル監督が手がけたサスペンス『12日の殺人』と、1967年に開かれた「モンタレー国際ポップフェスティバル」を記録したドキュメンタリー映画『モンタレー・ポップ』の2本です。
さすがフランス映画だけあって、ヒトヒネリした犯罪映画です。
事件が起きたのは、フランス南東部のグルノーブル。ある夜、帰宅途中の21歳の女性クララが、何者かによって火をつけられ、焼死体になっているのが発見された。
地元の警察からは、すぐにヨハン(バスティアン・ブイヨン)を中心にした捜査チームが駆けつけた。ヨハンは地元出身なので、クララとは顔見知りだったのだ。
クララの周辺人物を調べてゆくと、クララは性的に奔放だったということがわかった。そんな中、名前を告げない人物から、ある物が署に送られて来た。それはクララに火をつけた際のライターなのだった。
さらに犯罪現場に張り込んでいると、近所の小屋に住むドニという青年もクララと関係を持っていた……。
ヨハンは冷静沈着な男だが、夜も眠れない日々が続いた。捜査により、逮捕歴のあるヴァンサンという男もクララと関係を持っていたことがわかったが、彼にはアリバイがあった。ヨハンはヴァンサンのずうずうしい態度に怒りをおぼえ、つい暴力をふるってしまった。そのため他の署へと異動させられ、捜査班も解散に……。
さて、それから3年後、ようやっと捜査の再開に乗り出すことができたのだが……。仕掛けておいた隠しカメラに写っていたのは、意外な人物だった……という話。
『12日の殺人』
監督/ドミニク・モル
出演/バスティアン・ブイヨン、ブーリ・ランネール 他
3月15日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町 他 全国公開(フランス 配給/STAR CHANNEL MOVIES)
© 2022 - Haut et Court - Versus Production - Auvergne-Rhône-Alpes Cinéma
シリアスな犯罪映画は苦手という人には3月15日公開のドキュメント映画『モンタレー・ポップ』をオススメします。
1967年にアメリカのカリフォルニア州モンタレーで開かれたロック音楽の祭典。ジャニス・ジョプリンやジミ・ヘンドリックスやサイモン&ガーファンクルなど。懐かし、嬉し。感涙!
監督/D・A・ペネベイカー
出演/ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、オーティス・レディング 他
3月15日より渋谷シネクイント、立川シネマシティ 他 全国順次公開
(アメリカ 配給/オンリー・ハーツ)
© 2002 THE MONTEREY INTERNATIONAL POP FESTIVAL FOUNDATION, INC., AND PENNEBAKER HEGEDUS FILMS, INC.
©2017 JANUS FILMS
※この記事は「ゆうゆう」2024年4月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
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