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老後、ひとりでできないことが増えて介護が必要になったら?サポートやサービスについて、井戸美枝さんがアドバイス

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横田頼子

自治体のサービスを知っておく

多くの自治体で、ひとり暮らしの高齢者をサポートするサービスを実施しています。非該当(自立)の判定が出ても自治体のサービスがあることが多いです。

民間にもさまざまなサービスがありますが、費用が割高になりがち。自分が住む自治体でどんなサービスがあるか、冊子などがあるので、調べておきましょう。

見守りサービス

ひとりで、家の中で倒れても気づけるように、ほとんどの自治体で見守りサービスを実施しています。

たとえば、自宅に火災感知器やガス漏れ感知器、生活リズムセンサーを設置。熱やガス漏れを感知したり、具合が悪いときなどにボタンを押すと、警備会社の人と電話がつながり、状況に応じて、警備員がかけつけてくれたり、119番通報してくれます。

また、トイレなど日常よく使う扉の人感センサーを設置して、24時間動きがないと、役所や受信センターに通報してくれるシステムも。

月額利用料は、住民税非課税の人では700~800円程度、課税世帯は1700~1800円前後で利用できます。

ほかにも、食品の宅配業者や新聞や乳飲料の配達員などと提携して、家の様子をさりげなく見守る方法をとりいれる自治体も多数。しばらく姿をみかけなかったり、郵便物がポストにたまっているなどの異変があると、自治体に連絡してくれます。

配食サービス

多くの自治体で、高齢者向けの配食サービスを行っています。

条件は65歳以上のひとり暮らし、高齢者のみの世帯、要介護認定を受けている人など、自治体によってさまざま。配食サービスを使って、安否を確認するサービスを行う自治体も少なくありません。

費用は民間のサービスより割安で、1食400~600円程度が多いようです。
ただし、民間の配食サービスのような「塩分控えめ」「嚥下の弱い人向け」などのきめこまやかな対応はないので、内容をよく確かめて利用しましょう。

家事支援サービス

介護保険の家事支援は、要介護者が日常的に過ごす部屋などに限定されているため、庭の掃除や換気扇の掃除などはやってもらえません。独自の家事支援サービスを行う自治体もあるので、チェックしてみましょう。

また、シルバー人材センターでは、樹木の剪定、除草、ふすまや障子の張替えなどのほか、庭の掃除などの家事手伝いも依頼できます。家事手伝いで、1時間あたり1000~1500円程度で利用が可能(センターや作業内容で異なる)。

近くのシルバー人材センターで、どんなことがいくらくらいで頼めるか、確かめておくといいでしょう。

ほかにも、要介護が高く外出が困難な人向けに、理容師や美容師が自宅に訪問してカットしてくれるサービス、ひとり暮らしの人向けに布団洗いと乾燥、消毒をしてくれるサービスなどがある自治体も。

また、地域のボランティアやNPOがお弁当の販売や居場所を提供するサロンを開いていることもあります。元気なうちに、一度覗いてみてもいいですね。

プロフィール
井戸美枝
いど・みえ●ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、社会保険労務士、国民年金基金連合会理事。生活に身近な経済問題、年金・社会保障問題が専門。「難しいことでもわかりやすく」をモットーに、雑誌や新聞に連載を持つ。近著に『フリーランス大全』(エクスナレッジ)。『親の終活 夫婦の老活 インフレに負けない「安心家計術」』(朝日新書)、『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!増補改訂版』(日経BP)など著書多数。
ホームページ:http://mie-ido.com
Twitter:@mieido

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