【結婚式のマナー】わが子が結婚。親としてどう振る舞えばよい?50代から心得ておきたい冠婚葬祭の常識
わが子の結婚式は大きなお祝い事。親の役目をしっかり果たしたいですね。親族紹介、披露宴での両家代表あいさつ、招待客のお迎えと見送りなど、親ならではの役割を知っておきましょう。親族紹介の口上の例や、両家代表のあいさつの基本構成など、現代礼法研究所主宰の岩下宣子さんに教えていただきます。
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両親の服装は新郎新婦や媒酌人と同格
両親や祖父母の服装は、新郎新婦の装いと同格にそろえます。新郎新婦が正礼装なら両親と媒酌人も正礼装、略礼装なら同じく略礼装にします。
事前に本人や両家で打ち合わせておくのはもちろん、媒酌人にも伝えておくのが礼儀です。
一般的には、父親は和装なら紋付、洋装なら昼はモーニングコート、夜はタキシード。母親な黒留袖が多いようですが、洋装でもかまいません。
和装の場合は昼も夜も共通です。洋装の場合、昼と夜とではルールが異なるので、時間帯に合わせて選びます。ホテルや結婚式場で行う場合、担当者に相談すれば安心です。
挙式後の親族紹介
挙式後、披露宴の前に親族紹介を行います。
紹介の場所は、控室の仕切りをはずす場合、式場内でそのまま行う場合、別室が用意されている場合などさまざまです。会場担当者の誘導に従いましょう。
親族紹介は、本来媒酌人の役割でしたが、現在では両家の父親が行うのが一般的です。父親がいない場合は、新郎か母親、親族代表が行います。
新郎側、新婦側に分かれて向かい合って並び、まずは新郎側を新婦側に、つづいて新婦側を新郎側に、ひとりずつ紹介していくのが基本の形です。
父母→祖父母→兄弟姉妹と新郎新婦との血縁の近い人から紹介していきます。事前に名前と続柄を書いたメモを準備しておくと安心です。親族紹介の席順をあらかじめ決めておくとよいでしょう。
親族紹介の口上の例
司会者
「挙式も滞りなく行われ、おめでとうございます。これより、御両家のご紹介をさせていただきます。まず新郎のお父さまから、御親族の皆さまのご紹介をお願いいたします」
新郎父
「新郎健介の父の健一でございます。よろしくお願いいたします。では、ご紹介させていただきます。まず、健介の母の裕子です。次は祖母の……」
※身内の紹介なので、敬称は目上でも略します。
(新郎側も同様に紹介する)
司会者
「以上で親族御紹介が相すみました。御両家の幾久しいご厚誼をお祈りいたします」
一同
「幾久しくよろしくお願いいたします」
両家代表あいさつ
披露宴のお開きに、新郎の父親などが、主催者代表の謝辞を述べます。
謝辞(両家代表あいさつ)の基本構成
①自己紹介
②列席者へのお礼
「本日はお忙しい中、ご列席たまわり」などの感謝が謝辞のメインです。悪天候や連休中なら「悪天候の中」などの恐縮の表現も。
③媒酌人へのお礼
ほかにも結婚に際してお世話になった人がいればお礼を述べます。
④祝福へのお礼
新郎新婦に寄せられた祝辞や励ましにお礼を。
⑤親としての心情
新郎新婦に対し、幸せな家庭を築くよう、親として願います。
⑥今後の支援のお願い
ご指導、ご助言をお願いします。
⑦結びの言葉
列席者の健康と幸福を祈る言葉とともに、再度お礼を述べて結びます
お開き・招待客をお見送り
披露宴後、新郎新婦とともに退場し、出口に並び、招待客ひとりひとりにお礼を述べて見送ります。
見送るときは、「本日はありがとうございました」「今後ともよろしくお願いします」などと主催者としてあいさつをします。
※この記事は『50代からの冠婚葬祭きちんとマナー』岩下宣子監修(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。
※2023年8月12日に配信した記事を再編集しています。
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現代礼法研究所主宰
岩下宣子
共立女子短期大学卒業。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流の小笠原清信氏のもとでマナーを学ぶ。1985年、現代礼法研究所を設立。多数の企業や公共団体などでマナーの指導、研修、講演、執筆活動を行う。NPO法人「マナー教育サポート協会」理事長。『美人のことば練習帖』(三笠書房)、『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(KADOKAWA)、『書き込み式おつきあいを大切にする安心メモリー帖』(池田書店)、『冠婚葬祭マナーの新常識』(主婦の友社)など、著書、監修書多数。
共立女子短期大学卒業。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流の小笠原清信氏のもとでマナーを学ぶ。1985年、現代礼法研究所を設立。多数の企業や公共団体などでマナーの指導、研修、講演、執筆活動を行う。NPO法人「マナー教育サポート協会」理事長。『美人のことば練習帖』(三笠書房)、『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(KADOKAWA)、『書き込み式おつきあいを大切にする安心メモリー帖』(池田書店)、『冠婚葬祭マナーの新常識』(主婦の友社)など、著書、監修書多数。
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