【尾上松也さん】年齢を重ねても、舞台への好奇心や情熱を失いたくない。それが今、いちばんの願い
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ゆうゆう編集部
歌舞伎でも演劇でもやることに変わりはない
どこか頼りない柳吉を愛し、駆け落ちしてまで支えてくれるのが、瀧内公美さん演じる蝶子。蝶子もまた『夫婦善哉』と同じ役名だ。
「ここで『夫婦善哉』の空気感が生きてくると思っています。蝶子は柳吉にぶうぶう言うけれども、結局は愛していて、何があっても2人は離れない。タイプの違う夫婦で、一見すると凸凹だけど、実はぴったり合う。瀧内さんとお稽古をしていく中で、そういうところがうまく生まれてくるといいなと思っています」
他には段田安則さん、高田聖子さん、鈴木浩介さん、福地桃子さんが脇を固める。松也さんは今回、座長という立場だ。
「素晴らしい役者さんがそろっていますので、座長としてどうしようかということはあまり考えていませんが、僕は自分が中心になって作品をつくるときはいつも、皆さんが楽しくいられればいい作品ができるはずだと思っているんです。ですので、今回も楽しい雰囲気になればいいなと思いますし、このメンバーならきっとできるとも思っています」
爽やかな笑顔で気負いのない心境を率直に語ってくれた松也さんだが、実は少々不安に思っていることもあるという。
「今回はセリフが関西弁。歌舞伎では関西弁でお芝居する上方の歌舞伎もありますが、いわゆる演劇で関西弁というのは初めての経験ですので、それだけでも新たなチャレンジです。関西弁ってポピュラーですし感覚で話せるような気もするのですが、変な関西弁のクセがついていて、そのクセを取り払うのが難儀だったりするんです。もちろん地方ごとに微妙な違いがあって、一概に『これが正解』という関西弁はないのかもしれませんが、夫婦の日常に説得力をもたせるためにも関西弁に違和感がないように演じたい。そういう意味では、段田さんや高田さんのような関西出身の共演者の方がいてくださるのは心強い。アドバイスをいただきたいなと思っています」
舞台映えする端正な顔立ちで、近年は歌舞伎以外の舞台にも引っ張りだこ。それぞれのジャンルや表現方法にはどんな違いがあるのか。
「歌舞伎をはじめミュージカルや演劇でも、やるべきことは基本的に変わらないと思っています。僕には他の役者さんにはないスキルとして歌舞伎というベースがありますが、歌舞伎はいったん置いておいて、ジャンルごとの表現方法に沿ったやり方を勉強したいという気持ちが常にあります。そのうえで、歌舞伎という武器を効果的なところで使えるのであれば使いますし、使わないことがあってもいいという感覚です。今回の『夫婦パラダイス』には歌舞伎的な要素やモチーフも出てきますので、自分の強みが生かせるかもしれないなと思っています」
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