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【秋の童話】ジュンソ(ソン・スンホン)の優柔不断さは「海のはじまり」の夏(目黒蓮)に通じるものを感じる7〜12話【韓国ドラマ】

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藤岡眞澄

「秋の童話」は、2000年の秋から冬にかけて、韓国KBSで放送されたテレビドラマ。日本では2002年から、各テレビ局で放送されました。「あれは泣いたなあ……」という方、韓国ドラマにはまるきっかけになったという方も多いのではないでしょうか。全18話を久しぶりに一気見した感想を3回に分けてお届けします。第2回は7〜12話のレビューから。
※ネタバレにご注意ください

▼1〜6話のレビューはこちら▼【秋の童話】を久々に一気見!19歳のソン・ヘギョに大器の片鱗がのぞく。ソン・スンホン、ウォンビンが若い!1〜6話レビュー【韓国ドラマ】

ジュンソ(ソン・スンホン)とウンソ(ソン・ヘギョ)が、再会の夢をかなえても、「好き」と言葉にできなかった序盤は胸がキュンキュンした。

だが、お互いが好き、離れられないという気持ちを抑えきれなくなっていく中盤(7~12話)は、ハラハラが止まらない。試練にさらされるたび、2人の許されざる愛は苦悩と魂の結びつきを深めていく。

試練の第1は、ジュンソの婚約者ユミ(ハン・ナナ)の“執着”。

それほど好きでもないのに婚約したジュンソが責められるべきは当然だが、「他に好きな人がいる」と勇気を振り絞って伝えても、「私は諦めない」「失うくらいなら、死ぬ」と一歩も引かない。しまいには、ジュンソが迎えに来るのを待って、入水自殺を図ろうとする。

ジュンソやウンソの優しさを利用してまで、欲しいものを手に入れようと立ち回る姿が、哀れですらある。幸せにはなれないのに。

第2の試練は、ジュンソの実妹シネ(ハン・チェヨン)の嫉妬。

取り違えで貧しい子ども時代を過ごす羽目になり、再び現れたウンソに兄や両親の心は持っていかれ、アメリカで恋したテソク(ウォンビン)までウンソにすっかり心を奪われている。

ウンソさえ目の前からいなくなれば……。シネはウンソが「お兄ちゃん、愛してます」と書いた手紙を手に、ユン家一同が集まった席で、「ジュンソとウンソは愛し合っている」と暴露する。ウンソへの嫉妬は根強く、裕福なユン家の娘になっても消えることはなかった。

そして試練の第3は、ユン家両親の“世間体主義”。

兄妹として育ったという事実があるにせよ、仮にタブー視する風潮があるにせよ、ウンソとは血がつながらないことがわかり、姓も変わったのに、愛し合っている2人の結婚を頑として認めない。

父ユン教授(チョン・ドンファン)は「家名に傷がつく」と一蹴。母キョンハ(ソヌ・ウンスク)は ウンソに御曹司テソクとの良縁を叶えさせたいと願う実母スニム(キム・ヘスク)の提案になびいてしまう。

あれほど仲のよかった2人の姿を見てきた両親だからこそ、世間体さえ取り払えば、これほどうれしい結婚はないはずなのに、だ。

こうして降りかかる試練から逃れるため、2人が選んだのは、逃げること。ウンソ一家が借金取りから身を隠した牧場のロッジで、携帯とポケベルの電源を切り、束の間2人きりの駆け落ち生活をする。

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