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【秋の童話】ジュンソ(ソン・スンホン)の優柔不断さは「海のはじまり」の夏(目黒蓮)に通じるものを感じる7〜12話【韓国ドラマ】

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藤岡眞澄

テソクとユミを交えた四角関係の中で、ジュンソとウンソが別れと愛の誓いを繰り返す中盤。昨今のスピード重視の韓国ドラマを見慣れた目に、物語は時にじれったいほどゆっくり進む。

その原因は、誰も傷つけまいとするあまり、ウンソとユミの間で振り子のように揺れ動くジュンソの優柔不断な心。さらに、ソン・スンホンのフランス語の響きを思わせるソフトなセリフ回しが、ジュンソの優柔不断さを際立たせる。テソクを演じるウォンビンの歯切れのよいセリフ回しとは対照的だ。

ところが、日々更新の慌ただしさに追われるいまの時代、ジュンソのじれったいほどの優柔不断さが妙にリアルで、新鮮に映るから不思議だ。そこに、目黒蓮主演で話題のドラマ『海のはじまり』(フジテレビ)の主人公・夏に通じるものを感じるのは、私だけだろうか。これもきっと、21年ぶりに二度見する醍醐味に違いない。

ジュンソと過ごす牧場の公衆電話から、母に居場所を伝えるウンソ。「いま言葉にできないほど幸せなの」という娘の言葉に、禁断の愛の行く末を不安に思うスンニは「今にきっと罰が当たるよ」と釘を刺す。母ならではの、鋭い直観が働いた。

電話を切った途端、鼻血を出すウンソ。さらに、ホテルの仕事に戻ってからも突然意識を失ったり、体調の変化は明らかだった。

そして、病院を訪ねたウンソに医師から告げられた病名は、白血病。物語はラストに向けて、運命の愛を信じる2人に更なる究極の試練を与える。果たしてハッピーエンドは訪れるのか……。

▶️▶️1〜6話のレビューはこちら
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