【美しき日々】ミンチョルを選ぶか、それともソンジェか、チェ・ジウになりきって妄想を膨らませる9〜16話【韓国ドラマ】
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藤岡眞澄
「美しき日々」は、2001年に韓国SBSで放送されたテレビドラマ。日本でもNHKで放送されましたね。イ・ビョンホンに心奪われ、チェ・ジウに涙し、リュ・シウォンにときめいた方も多いのでは。全24話を久々に一気見した感想を3回に分けてお届けします。第2回は9〜16話のレビューです。
※ネタバレにご注意ください
▼「美しき日々」第1回はこちら▼
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ヨンスはチェ・ジウのはまり役なのだ
ついに、兄ミンチョル(イ・ビョンホン)と弟ソンジェ(リュ・シウォン)がヨンス(チェ・ジウ)をめぐって火花を散らす9~16話。
何回見ても、厚かましくも自分がヨンスになりきって、ミンチョルを選ぶか、それともソンジェか、と勝手な妄想をふくらませる時間が過ごせるドラマだ。
海辺の宿で一夜を過ごし、気持ちを確かめ合ったミンチョルとヨンス。「人を好きになるのは海の水を飲むのと似ている。飲めば飲むほどカラカラになる」とは、複雑な家庭環境の中、愛を拒絶して生きてきたミンチョルにしか言えないキラーワード。そんな孤独な心を潤してあげたい—— ヨンスの献身の愛はミンチョルに向けられた。
だが、兄を愛するヨンスの気持ちを知りつつも、「好きだ、愛してる」とストレートに告白するソンジェ。「昔からの知り合い程度で」とヨンスにやんわりお断りされても、「(兄と付き合うと)あなたが傷つきそうで心配だ」と諦めない。ソンジェの愛は一途で揺らぐことがない。
血を分けた兄弟で、一人の女性を取り合うなんて普通じゃない——そんなことはミンチョルもソンジェもわかっていた。
ところが、だ。ソンジェは母の口から、実の父の存在を知らされる。ショックを受けるソンジェ。だがそれは、ミンチョルとは赤の他人、という事実でもある。兄だからと遠慮して、ヨンスを諦める理由はなくなった。
家族を持つことなど考えたこともなかったミンチョルが意を決して、妹にヨンスを婚約者として紹介する、と約束してくれた大切な日。
ソンジェはヨンスに「今日だけでいい。一緒にいて」と懇願する。そのただならぬ様子を心配したヨンスは、ソンジェの出生の秘密を聞くことになり、そばに寄り添って慰める。
結局、ヨンスはミンチョルとの約束の場所に行かなかった。なぜ⁉ あなたはミンチョルを愛しているんじゃなかったの‼と誰しもが思ったはず、だ。
心に寂しさや孤独を抱える人を見ると放っておけない“The善い人”のヨンス。ヨンスがいつまでもソンジェに優しくするから、どっちつかずな態度をとるから、無駄にミンチョルを傷つける。
だがそれが許されてしまうのも、演じるチェ・ジウの清楚で無垢な美貌と、ツツーッと頬を伝う涙の演技があってこそ。ヨンスはチェ・ジウのはまり役なのだ。
ちなみに、ミンチョルと砂浜を手をつないで走ったり(9話)、婚約を踏みとどまるようソンジェに手を引かれたり(16話)。そんなときのチェ・ジウの走り方が、およそ運動神経ゼロな感じのドタドタなのも、ヨンスの飾らない人柄を体現しているようで微笑ましい。
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