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「避難場所」と「避難所」の違いとは?
行政は、地震が起きた際のさまざまな対策を日頃から進めています。東京都の場合は、首都直下地震で大勢の犠牲者が出たら遺体の埋葬が間に合わない、そのときは皇居東御苑や日比谷公園、代々木公園を仮埋葬所としてとりあえず遺体を土葬する、といった計画も立てています。
被災したときに避難する場所に関しては、自宅の周り、会社や学校の周りなど、曜日や186時間帯に応じた避難場所を一人ひとりが確認しておきましょう。
避難場所と避難所は、似ているようでまったく違います。「避難場所」は大きな地震などがあった場合にとりあえず逃げる場所で、学校の運動場や公園などが指定されています。人が地面の円の中に向かって走ってきているようなピクトグラム(案内用図記号)の看板になっているように、避難場所は屋根のないところになっています。
一方「避難所」は、学校の体育館など、被災者が何日も暮らさなければいけないようなところを指します。ピクトグラムも、屋根のある建物に人が駆け込むような表現になっています。
コンビニエンスストアにも、「災害時帰宅支援ステーション」と書いてあるハートのマークのステッカーが掲示してある店があります。地震などの大規模災害が起きて交通機関が途絶えた際、「帰宅困難者」となった人々を支援する店で、水道水の提供、トイレの提供、ラジオなどで知り得た情報の提供の3つを行うと決めています。
自動販売機も、災害支援型のものであれば、災害時に無料で飲料を取り出して飲めるようになっています。