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【ガーデニング】じつは育てやすい!クリスマスローズの原種[6選]

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光武俊子

まだ花の少ない早春に、主役になる花として人気のクリスマスローズ。バリエーションに富む華やかな園芸品種に対し、じつは個性に富む原種がいろいろあります! シックで繊細な印象のものから野趣に富む大型種まで、ちょっと珍しい顔ぶれを紹介します。

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25種もあるクリスマスローズの原種

日本でクリスマスローズと呼ばれる花は、世界共通の学名でヘレボルスといいます。春一番の庭の主役として注目されるようになったのは、21世紀になったころ。ヘレボルス・オリエンタリスという原種から育成された華やかな園芸品種が、日本に紹介されるようになったためです。

まだ咲く花が少なく、小さな花が多い早春に、草丈30㎝ほどで大きめの花(片)を長く楽しませてくれるクリスマスローズは大人気になりました。それから四半世紀が経ち、近年じわじわと注目されているのが、繊細な雰囲気やワイルドな草姿が魅力の原種です。

原種はウクライナなどのヨーロッパから西アジア、中国までに約25種あるとされて、日本でも一般の園芸店で少しずつ流通するようになっています。ただ、ちょっと珍しい=栽培が難しいと思われがちです。そのなかで園芸品種と同じように育てられる、丈夫な原種をご紹介。クリスマスローズのコレクションに加えてみませんか。

繊細&ワイルドなクリスマスローズの原種6選

多くの園芸品種の親になった花【オリエンタリス】

開花期:2月下旬~4月
草丈:40~60cm

ギリシャやトルコなどの地中海沿岸地域に分布。キリスト教で復活祭の準備をする四旬節(レント)の時期に咲くため、レンテンローズと呼ばれます。白からピンクがかった花色で、オリエンタリス・ハイブリットと呼ばれる多くの園芸品種の親に。強健で、夏の蒸し暑さにも比較的よく耐えます。

【ガーデニング】じつは育てやすい!クリスマスローズの原種[6選](画像4)

八重咲きのオリエンタリス・ハイブリッド

クリスマスローズの由来となった花【ニゲル】

開花期:1~2月
草丈:20~40cm

イタリアからドイツまでヨーロッパに広く自生します。クリスマスローズのなかでは早く咲きますが、早くても年明けです。レンテンローズ(オリエンタリス)より早いという意味でクリスマスローズと呼ばれるようになったのでしょうか。立ち上がった茎に横向きの花をつける有茎種。水はけのよい落葉樹の下などが適します。

グリーンの小花がたわわに咲く【アーグチフォリウス】

開花期:1~3月
草丈:40~120cm

原産地はフランスやイタリアの島々。大きく立ち上がった茎に30輪ほどの花をつけます。オリエンタリスやニゲルとは全く雰囲気が異なり、野趣あふれる姿でボリュームがあります。葉にはのこぎり状の切れ込みがあり、斑入り葉や銀葉の園芸品種が誕生しています。

落葉樹とは、秋から冬にかけて葉を落とす樹木のことです。紅葉や黄葉を楽しめる種類が多く、サクラ、カエデ、イチョウ、カエデ、イチョウなどがその代表例で、ガーデニングにも人気があります。落葉することで冬場の水分消費を抑えるなど、自然界での適応力もポイントです。

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斑入りとは、白や黄色、クリーム色など、本来の植物の色とは異なる色の模様が入っている状態のことを指します。斑入りの葉の植物は観賞価値が高く、花が咲かない季節でも楽しめますが、日差しが強すぎると、斑の部分が茶色く焼けてしまうことがあります。

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山野草とは、山地や野原などの自然環境に自生する草花の総称です。季節の移ろいとともに可憐な花を咲かせるものが多く、例えばフクジュソウ、イワウチワ、ホトトギスなどが知られています。近年では自然の趣きを大切にしたガーデニングスタイルとして、鉢植えや盆栽仕立てで育てる愛好家もふえており、日陰や半日陰などの環境を生かして、庭の一角に山野の風情を取り入れることができます。

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寒冷地とは、平均気温が低く、冬季に雪や霜が多く降る地域を指し、園芸においては栽培可能な植物が限られる環境です。北海道や本州内陸部などが該当し、霜害や冬越しの難しさが課題になります。寒冷地では耐寒性の高い宿根草や球根植物が重宝され、逆に熱帯性植物は室内での越冬が必要です。栽培カレンダーも地域ごとに調整が必要で、気候に合った植物選びがガーデニング成功の鍵となります。

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多年草とは、開花、結実後も枯れずに生長する植物のことを指します。一度植えると数年にわたり生育し、毎年花を咲かせます。

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原産地とは、植物がもともと自生していた地域のことで、その植物が最も自然に近い形で育つ環境条件(気温、降水量、土壌など)を知る手がかりになります。例えば、地中海沿岸原産のラベンダーは乾燥した日当たりのよい場所を好み、湿気には弱いといった具合に、原産地を知ることで栽培環境の調整や越冬管理の参考になります。園芸で植物の性格を理解するには、学名や品種だけでなく、この「原産地」への理解も大切です。

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花柄とは、ひとつの花を支える細い茎のような部分で、葉や茎と花をつなぐ役割を果たします。特に切り花にする際にはこの部分の長さや太さが重要で、花全体のバランスや飾りやすさに影響します。ナデシコやスイートピーのように花柄が細長く繊細な植物では、支柱や風よけが必要なこともあり、開花後に花がら摘みを行う場合も、この花柄の位置が作業の目安になります。

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花弁とは、一般に「花びら」と呼ばれる部分で、花の中でも最も視覚的に目立つ構造です。昆虫を引き寄せるための鮮やかな色や形、香りを備えており、園芸植物ではこの花弁の特徴が観賞価値に直結します。八重咲きや一重咲きの違いも花弁の枚数に関係しており、育種や品種改良ではこの部分の改良が重点的に行われます。雨や暑さで傷みやすいため、花弁の丈夫さもガーデナーには重要なポイントです。

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学名とは、植物や動物を世界共通で呼ぶために使われるラテン語などによる正式な名称で、属名と種小名の組み合わせから成ります。例えばバラの学名は「Rosa hybrida」で、学術的な識別や国際的な情報交換に不可欠です。和名や英名と異なり、学名は重複や誤認が少なく、分類体系に基づいた整理が行われています。

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品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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原種とは、交配などで改良された植物の親や祖先にあたる種のことです。人間の手による品種改良や交配が行われていない、自然のままの状態で存在する野生種のことを指します。

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萼とは、花の一番外側にある葉のような構造で、つぼみを保護する役割を果たします。多くの植物では緑色で硬く、花が咲いた後も果実の下に残ることが多く、花の構造や分類を理解するうえで重要な要素です。例えば、ナスの実の下部についている星形の部分が萼であり、種によっては目立たず早期に脱落するものもあります。また、ガクアジサイのように、萼が大きく発達して花のように見える装飾花となる場合も多くあります。

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